◎ガブリエルは11日午後の時点でNZ最北部沖合に位置し、まもなく上陸する見通し。
2023年1月29日/ニュージーランド、オークランド郊外(Getty Images/AFP通信)

ニュージーランド各地で11日、サイクロン・ガブリエル(Cyclone Gabrielle)の接近に備え、準備が進められた。

気象当局によると、ガブリエルは11日午後の時点でNZ最北部沖合に位置し、まもなく上陸する見通し。カテゴリーは3から2に下がったものの、北部の広い範囲に暴風雨をもたらすと見込まれている。

<ハリケーンのカテゴリー>
▽カテゴリー1:秒速 33~44(m/s)
▽カテゴリー2:秒速 43~49(m/s)
▽カテゴリー3:秒速 50~58(m/s)
▽カテゴリー4:秒速 58~70(m/s)
▽カテゴリー5:秒速 70~(m/s)

連邦政府は北部の住民に外出を控え、必要に応じて自治体が準備した避難所に退避するよう呼びかけている。

最大都市オークランドの市民はスーパーマーケットに駆け込み、食料や水を買いあさった。オークランドは先月末の大雨でも広い範囲が冠水した。

自治体は土嚢を配布し、できる限りの備えを進めるよう促している。

ニュージーランド航空は一部の国内線の欠航を決めた。

ソーシャルメディアにはオークランドのスーパーマーケットに長蛇の列ができている動画が複数投稿されている。あるツイッターユーザーは、「食料品棚が空だ」と投稿した。

テレビジョン・ニュージーランド(TL)によると、最北部ノースランドでは風が強まり、海上は大荒れだという。

予報官はガブリエルについて、カテゴリー2に下がったからといって油断せず、自分と家族の命を守る行動を取るよう呼びかけている。「カテゴリー2でも電柱や街路樹を倒し、洪水や土砂崩れを引き起こすレベルの雨をもたらす可能性があります...」

北部の一部地域は数日前から雨が続き、土砂崩れの危険性が高まっている。気象庁は北部で大雨による洪水や土砂崩れのリスクが高まっているとして、警報を出した。

ノースランドの自治体職員はSNSに、「緊張感を持って行動し、大雨になる前に避難する必要がある」と投稿している。「ここ数日の雨で地盤が緩み、道路の冠水や住宅の浸水被害も報告されています...」

オーストラリア政府も11日、南太平洋のノーフォーク島(AUS領)の天候が悪化し始めていると警告した。

ノーフォーク島はNZの北に位置し、気象警報が出ている。自治体は市民に不要不急の外出を控えるよう要請した。

オーストラリア放送協会(ABC)の取材に応じたノーフォークの市民は、「風が強まり、家がガタガタ揺れている」と語った。「近所の友達はここに25年住んでいますが、こんな嵐は初めてだと言っています...」

AUS政府の統計によると、ノーフォーク島に接近したサイクロンは過去40年で3つしかない。

2023年1月27日/ニュージーランド、オークランドの道路(Hayden Woodward/New Zealand Herald)
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