◎共産党は外国人入国者に義務付けていた検疫を来年1月8日に終了する。同時にパスポート申請も再開する予定だ。
米政府は28日、ゼロコロナ政策を放棄した中国からの入国者に陰性チェックを義務付けると発表した。
日本、イタリア、マレーシア、台湾、インドも同様の対応を取るとしている。
共産党は3年近く続いたゼロコロナ政策を放り投げ、国民に自由を与え、積極的に旅行を楽しむよう促した。
規制を解除した結果、新規陽性者が急増し、医療機関にすさまじい圧力がかかっているようだ。
共産党は外国人入国者に義務付けていた検疫を来年1月8日に終了する。同時にパスポート申請も再開する予定だ。
共産党報道官は28日、コロナのルールは科学的根拠に基づいて導入されるべきであるとし、中国人に対する陰性チェック義務化を厳しく批判した。
報道によると、中国の旅行サイトにはアクセスが集中し、多くの市民が海外旅行の準備を始めたようにみえるという。
米国は1月5日から中国、香港、マカオから入国する全ての乗客にPCR陰性チェックを義務づけると発表した。
米保健省によると、対象地域から米国行きの便に搭乗する乗客は出発の2日前までに陰性を確認する必要がある。
また、搭乗の10日以上前に陽性と診断された人は陰性の代わりにコロナから回復したことを証明する書類の提出を求められる。
この措置は第三国を経由する乗客と、米国を経由して他の目的地に向かう乗継便の乗客にも適用される。また、状況次第ではさらなる措置の導入もあり得るとした。
米国は中国が適切かつ透明性のある感染者データを公表していないと批判した。
中国当局はデータの公表を中止しているため、毎日の新規および死者数は不明である。しかし、病院や火葬場の混雑状況を見る限り、新規数千人、死者数人でないことは確かである。
中国外務省の報道官は28日、西側諸国とメディアが「大げさに報道している」と批判した。
一方、EUの執行機関である欧州委員会は28日、中国の感染状況について協議する会合を29日に開く予定だ。
EU加盟国のイタリアは欧州委員会が動く前に中国人観光客に制限を課した。
イタリア政府の報道官はSNSに、「この措置はコロナの変異株を確実に監視・特定し、国民の命を守るためのものだ」と投稿している。
イタリアの空港はすでに陰性チェックを開始している。地元メディアによると、26日にミラノのマルペンサ空港に到着したある便では、乗客の半数以上が陽性と診断されたという。
日本政府は30日から「中国からの旅行者と7日以内に中国に滞在した個人」に対し、到着時の検査を義務付けるとした。陽性と判定された人は症状がある場合は7日間、無症状の場合は5日間の隔離を求められる。
インドは中国とアジア4カ国からの渡航者に対し、出発前の陰性チェックを義務付けた。
台湾は1月1日~31日までの間、中国からの航空便・船の乗客に対し、到着時の検査を義務付けた。陽性者はホテルなどで自己隔離を求められる。
マレーシアも検査および監視措置を講じた。
イギリス政府は状況を監視中としているが、今のところ制限を課す予定はないようだ。
ベルギーの一部地域は中国人旅行者に陰性チェックとワクチン接種証明の提示を義務付けた。
中国版ツイッターのWeiboには様々な意見が寄せられ、その多くが共産党の方向転換に困惑している。
▽いきなりアクセル全開
▽今までの苦労はなんだったの?
▽やっと旅行に行ける
あるアナリストは共産党の政策見直しについて、「補助輪付き自転車からステルス爆撃機に乗り換えるようなものだ」と評した。「世界はすさまじい振れ幅に困惑しています」