◎有権者は来年2月にブハリ大統領の後任を選出する予定だ。
ナイジェリア当局は12日、南東部イモ州の選挙管理委員会事務所に武装集団が押し入り、その後の戦闘で3人が死亡したと発表した。
現場はイモ州オウェリにある選管事務所。武装集団は12日早朝に事務所を攻撃した。
州警察の広報担当はAFP通信の取材に対し、「テロリストは建物の一部と事務所の機材を破壊した」と語った。
その後、警察と武装集団による銃撃戦が発生。容疑者3人が死亡、2人が逮捕されたという。
有権者は来年2月にブハリ(Muhammadu Buhari)大統領の後任を選出する予定だ。
ブハリ氏は2015年に就任し、北部の広い範囲で続くイスラム過激派やギャングの暴力を抑え、ナイジェリア経済を軌道に乗せると期待されていたが、失業率は33%、貧困率は40%に達し、北部で暗躍するボコ・ハラムやその他のギャングの暴力は急増。昨年だけで数千人が死亡した。
地元メディアによると、イモ州では分離主義勢力が活動し、選管事務所や選挙関係機関への攻撃が相次いでいるという。
選管の報道官は12日、「イモ州の事務所はこの2週間で3回攻撃を受けた」と明らかにした。
選管は最近、大統領選期間中に暴力が増加する恐れがあると警告していた。政府報道官によると、過去2カ月の選挙に関連する暴力事件は確認できているだけで50件に達したという。
一方、一部のメディアは警察筋の話を引用し、「南東部の先住民族ビアフラの活動家が攻撃に関与したとみられる」と報じた。
地元メディアによると、イモ州の警察や機動隊に対する攻撃は昨年初め頃から本格化し、この2年で警察官100人以上が殺害されたという。