◎過激派は22日早朝に基地を襲撃した。
チャド軍の兵士(Getty-Images)

チャド軍は22日、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム」の戦闘員がナイジェリア国境付近にある陸軍基地を襲撃し、兵士12人を殺害したと明らかにした。

ボコ・ハラムはナイジェリア北部に拠点を置く過激派のひとつ。この地域で最も危険なテロ組織として知られている。

チャド軍の報道官はAFP通信の取材に対し、「敵は22日早朝に基地を襲撃した」と語った。

この基地はチャド、ナイジェリア、カメルーン、ニジェールの4カ国にまたがるチャド湖の近くにある。報道官によると、ボコ・ハラムと「大サハラのイスラム国」はこの地域に配備された部隊を定期的に攻撃しているという。

報道官はAFPに、「基地に派遣された陸軍部隊がテロリストの一斉攻撃を受けた」と説明した。

また報道官は「死亡したのは全員陸軍の兵士」と強調した。

ボコ・ハラムの戦闘員は逃走したとみられる。

専門家によると、チャド湖の湿地帯はボコ・ハラムやその他の過激派の隠れ家になっているという。

10日前にこの地域を視察したチャドのデビ(Mahamat Idriss Deby)大統領代行は「ボコ・ハラムは弱体化している」という見方を示していた。

デビ氏率いる暫定政権は国際テロ組織アルカイダおよびイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派に対処するため、年末までに軍の規模を2倍以上に拡大すると宣言している。

ボコ・ハラムは2009年にナイジェリア北東部で反乱を起こし、近隣諸国にも大きな被害をもたらしている。

この紛争によるナイジェリア国内の死者は4万人以上、200万人以上が避難民となり、地域全体では35万人以上が死亡したと推定されている。

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