◎この逮捕により、爆破テロに関与したとされる容疑者は51人となった。
トルコ当局は17日、警察の特殊部隊がイスタンブールの爆破テロに関与したとされる容疑者をシリア北西部で逮捕したと発表した。
トルコ軍はシリア北部でクルド人武装勢力を取り締まる越境作戦を展開している。
国営アナトリア通信によると、テロに関与したとされる容疑者たちは17日中に出廷する予定だという。
同通信社は当局者の話を引用し、「特殊部隊はフサムと名乗る男をシリア北部の都市で逮捕した」と報じている。
容疑者はイスタンブールに移送されたと伝えられている。
この逮捕により、爆破テロに関与したとされる容疑者は51人となった。
爆発は13日の現地時間16時20分頃に歩行者天国のイスティクラル通りで発生。子供2人を含む6人が死亡し、80人以上が負傷した。
トルコ政府はこの攻撃に反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」が関与していると明言した。しかし、PKKは関与を否定している。
アナトリア通信によると、シリアで逮捕された男は通りに爆弾を置いたとされるシリア人女性をほう助した可能性があるという。
警察はこの女がシリアからトルコに不法入国し、テロを決行したと認めたと説明している。
報道によると、この女を含む50人が17日にイスタンブールの地方裁判所に連行され、メディカルチェックを受けたという。
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。EUと米国もPKKをテロ組織に指定している。
トルコは2015年から2017年にかけて複数回爆弾テロに見舞われ、治安当局者を含む500人以上が死亡している。トルコ軍はテロ攻撃が続いたことを受け、シリアとイラク北部で活動するクルド人武装勢力に対する軍事作戦を開始し、国内ではクルド人の政治家、ジャーナリスト、活動家を取り締まっている。