◎地中海では移民船の事故が相次いでいる。
ギリシャ沖、亡命希望者たち(Getty Images)

ギリシャ当局は4日、首都アテネの沖合で亡命希望者とみられる人々を乗せたボートが沈没した事故について、現場付近で新たに1人の遺体を発見したと明らかにした。

これで死亡が確認された人は23人となった。

沿岸警備隊によると、生存者は12人。このうち9人はエビア島の南にある無人島に10月31日に流れ着き、救助された。生存者の身元と国籍は明らかにされていない。

警備隊は生存者の証言を基に行方不明者の捜索を行っている。

報道によると、死者23人のうち5人は子供。生存者12人のうち2人は人身売買に関与した疑いで逮捕されたという。

地元メディアは当局者の話を引用し、「生存者たちは少なくとも68人が乗船していたと証言している」と報じた。

ボートはトルコ沿岸のイズミルを出港し、ギリシャもしくはイタリアを目指していたとみられる。

地中海では移民船の事故が相次いでいる。先月は少なくとも2隻が転覆し、27人の死亡が確認され、7人の行方が分かっていない。

アフリカ、アジア、中東の紛争や貧困から逃れた数万人が、毎年ギリシャを通じて西欧への亡命を試みている。

その大半がトルコの沿岸からギリシャを目指す危険な地中海横断ルートを選択し、一部はギリシャを迂回してイタリアのシチリア島やランペドゥーザ島を目指す。

国連の統計によると、2014年以降に地中海を渡ってEUに入ろうとした移民の死者は、確認できているだけで2万5千人以上に上るという。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク