◎一部の地域ではすでに山火事が発生し、燃え広がっている。
ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は10日、山火事への対応と防火対策に関するオンライン会議で、関係機関の連携を強化し、効果的に山火事に対処するよう当局に要請した。
プーチン大統領は昨年の山火事による焼失面積がここ数年で最悪だったことを強調し、全国の知事と機関の代表に防火対策の現状や問題点を逐次報告するよう求めた。
国営メディアによると、一部の地域ではすでに山火事が発生し、燃え広がっているという。
プーチン大統領は、「昨年のような事態を繰り返すことは許されない」と述べ、山火事に効果的に対応し、自然を保護することが重要と呼びかけた。「より効率的、体系的、かつ一貫した方法で火災に対処する必要があります...」
またプーチン大統領は「森林は気候変動対策に欠かせない重要な資源であり、山火事は地球を保護するという世界の努力を台無しにする」と説明した。「山火事はロシアと世界に影響を与えています...」
ロシアの気温は年々上昇している。
この暑さに加え、多くの地域で防火対策が進んでおらず、山火事が続発し、昨年の焼失面積は17万㎢(北海道面積の2倍)を超えたとされる。
ロシアの環境専門家は、森林のパトロールと山火事対応に当たっていた連邦航空ネットワークが2007年に解体されたことを批判している。その業務は地方当局に移管された。
政府はこの方針を撤回し、全土の森林を監視する連邦機関を創設した。しかし、シベリアや極東の広大な森林をすべてパトロールすることは難しく、予算も限られている。
当局は昨年、山火事が急増したことを受け、監視体制と消火部隊の予算を増やしたとされる。また連邦政府は山火事対応に必要な追加予算を計上するよう地方当局に求めた。