◎第3代大統領に指名されたセルダン氏は政府の要職を歴任し、直近では副首相を務めている。
2017年2月12日/トルクメニスタン、首都アシガバート、ベルディムハメドフ大統領(左)と息子のセルダル氏(右)(Alexander Vershinin/AP通信)

トルクメニスタンの中央選挙管理委員会は15日、ベルディムハメドフ大統領の息子であるセルダル副首相が大統領選挙に勝利したと発表した。

投票は12日に行われ即日開票されたが、技術的な理由で集計が遅れたと伝えられている。同委員会によると、セルダル氏は有効票の72.97%を獲得したという。

その他の候補者の中でセルダル氏のライバルになると考えられていた大学関係者のヌニャイブ氏は11%を獲得した。

中央選挙管理委員会は13日、票の集計に時間がかかっているという声明を発表し、国民とメディアをじらした。同委員会の責任者は海外在住者の票の集計などに時間がかかっているため、予備結果はおそらく14日に発表できるだろうと記者団に説明していた。

トルクメニスタンの選挙結果は投票日の翌日に発表されることがほとんどで、2017年の大統領選挙はベルディムハメドフ大統領が97%以上を獲得したと速報が流れた。

ベルディムハメドフ大統領は2007年2月に同国の初代大統領である独裁者のニヤゾフ氏の後継者に指名された。

第3代大統領に指名されたセルダル氏は政府の要職を歴任し、直近では副首相を務めている。

トルクメニスタンは世界で最も閉鎖的な国のひとつで、コロナウイルスの感染者をひとりも報告しておらず、国内メディアは政府の管理下に置かれている。

ベルディムハメドフ大統領はアルカダグ(保護者)という称号を持ち、国民からカルト的な人気を得ており、自転車に乗りながらピストルを発射したり、議会で重量挙げを披露したり、有名観光地の「地獄の門」の周りをオフロードバイクで疾走する映像を公開するなど、健康で丈夫そうなイメージを発信し続けてきた。

議会重量挙げ選手権を行った時には議員らから喝采を浴び、日刊紙の一面を飾った。

政府の公式データによると、国の経済を支えている天然ガスの現在の主要な買い手は中国で、ロシアへの販売量は年々減少しているという。

セルダル氏は12日の声明で、「私の主な目標は輝かしい発展の道を継続し、国民に質の高い快適な生活環境を提供するプログラムを成功させることだ」と述べた。

選挙期間中、すべての野党候補がベルディムハメドフ大統領とセルダル氏を称賛した。報道によると、ベルディムハメドフ大統領は上院議長に就任する予定だという。

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