日本人を糖尿病・脂肪肝にする「ある物質」、低脂肪と書かれていても要注意、知っておくべき対策とアクションプラン

今回のテーマである「日本人を糖尿病・脂肪肝にするある物質」の中心にあるのは、果糖を含む糖類の過剰摂取である。特に、砂糖や果糖ぶどう糖液糖などを含む甘味飲料や加工食品を日常的に大量摂取する食生活には注意が必要だ。
オレンジジュースを飲む女性(Getty-Images)
現状(2026年11月時点)

日本人の食生活では、肥満や糖尿病の原因として脂肪やカロリーの過剰摂取が注目されてきた。しかし、近年の栄養学や代謝研究では、脂肪の摂取量だけでなく、糖質の種類や摂取方法、とりわけ果糖の過剰摂取が肝臓の脂肪蓄積や代謝異常に関係することが、重要な研究課題になっている。

問題は、糖分の多い食品を食べている自覚がないまま、日常的に糖を摂取している人が少なくないことだ。清涼飲料水、果汁飲料、加糖ヨーグルト、菓子パン、加工食品、調味料などには、砂糖や果糖を含む糖類が使用されている場合がある。

特に注意したいのが、健康的な食品という印象を与える「低脂肪」「脂肪ゼロ」「カロリー控えめ」といった表示だ。脂肪が少ないことと、糖質が少ないことは同じではないため、脂肪を減らした食品を選んでいても、結果的に糖質を多く摂取している可能性がある。

2026年4月には、日本消化器病学会と日本肝臓学会が共同で作成した「代謝機能障害関連脂肪性肝疾患」の診療ガイドラインが改訂された。これは、従来の脂肪肝を単なる肝臓の脂肪蓄積として捉えるのではなく、糖代謝異常、肥満、脂質異常症、高血圧などと関連する全身性の代謝疾患として評価する方向が明確になったことを意味する。

同年2月には、日本の診断基準についても整理が行われた。例えば、肥満の判定に関しては、体格指数が23以上という基準が採用されており、欧米で一般的に使用される25以上という基準とは異なる点にも注意が必要だ。

さらに、2026年4月に発表された海外の研究総説では、果糖が単なるエネルギー源ではなく、肝臓での脂肪合成や細胞のエネルギー代謝に影響する物質として整理されている。10月29日にも果糖と脂肪性肝疾患の発症機序を扱った新しい総説が公表されており、この分野の研究は現在も進展している。

つまり、2026年時点で重視すべきなのは、単純に脂肪を減らすことではなく、何を食べ、どのような糖を、どの程度摂取しているかという食生活全体の見直しである。

「ある物質」の正体

今回取り上げる「ある物質」の中心は、果糖(フルクトース)である。果糖は果物や蜂蜜などにも自然に含まれる糖の一種であり、ブドウ糖と並んで食品に広く存在している。

果糖そのものは毒物ではない。適量を食事から摂取することが直ちに健康被害につながるわけではなく、果物を食べることと、果糖を多く含む甘味飲料を大量に飲むことを同一視してはならない。

問題になるのは、果糖を含む糖類を、現代の食生活の中で継続的かつ過剰に摂取することである。特に、液体の状態で大量に摂取すると、食事全体のエネルギー摂取量が増えやすく、満腹感による摂取量の調整も難しくなる。

果糖を含む代表的な糖類には、砂糖と異性化糖がある。砂糖はブドウ糖と果糖が結合した二糖類であり、消化管で分解されると、それぞれが吸収されるため、砂糖も果糖の供給源となる。

異性化糖は、主にトウモロコシなどのでんぷんを原料として製造される甘味料で、ブドウ糖と果糖を含む液状の糖である。日本の食品表示では、果糖の割合などに応じて「ぶどう糖果糖液糖」「果糖ぶどう糖液糖」「高果糖液糖」などと表示される。

これらは清涼飲料水、乳酸菌飲料、菓子類、調味料、加工食品など、幅広い製品に使用されている。液体であるため食品に混ぜやすく、甘味を調整しやすいという製造上の利点がある。

では、なぜ果糖が注目されるのか。その理由は、ブドウ糖とは異なる代謝経路を通り、肝臓で脂肪を合成する働きを促進する可能性があるためだ。

ブドウ糖は全身の細胞でエネルギー源として利用され、血糖値を上昇させると膵臓からインスリンが分泌される。一方、果糖は摂取後に主として小腸や肝臓で処理され、肝臓ではブドウ糖とは異なる仕組みで代謝される。

果糖の代謝では、脂肪酸を新たに合成する経路が活性化する場合がある。これを脂肪新生と呼び、過剰な糖の摂取が続くと、肝臓に中性脂肪が蓄積する一因となる。

また、果糖の代謝過程では、細胞内のエネルギー物質であるアデノシン三リン酸が消費され、尿酸の生成にもつながる。こうした代謝上の特徴が、果糖の過剰摂取と脂肪肝、インスリン抵抗性などとの関係を考えるうえで重要になる。

果糖は、それ自体が有害な毒物なのではなく、摂取量や摂取形態によって肝臓の代謝に負担をかける可能性がある糖である。特に、砂糖や異性化糖を含む飲料・加工食品を日常的に大量摂取する食生活には注意が必要だ。

また、脂肪の少ない食品を選んでいるからといって、糖質の摂取量まで適切に管理できているとは限らない。脂肪と糖質を別々に評価することが、今回の問題を理解する出発点となる。

なぜ「低脂肪」と書かれていても要注意なのか?

「低脂肪」「脂肪ゼロ」と表示された食品を見ると、健康的で太りにくく、糖尿病や脂肪肝の予防にも役立つという印象を持つ人は少なくない。しかし、脂肪の含有量が少ないことは、糖質や糖類の含有量が少ないことを意味しない。

食品の栄養成分は、脂質、炭水化物、たんぱく質などに分けて評価する必要がある。脂質を減らした食品であっても、糖質が多ければ、摂取エネルギーが必ずしも低くなるとは限らない。

例えば、低脂肪ヨーグルトには、製品によって砂糖や果糖を含む甘味料が追加されている場合がある。脂肪を減らした代わりに甘味を強くすることで、食べやすさを維持している製品も存在する。

ここで重要なのは、低脂肪食品そのものを危険視することではない。無糖の低脂肪乳製品などは、脂質やエネルギーの摂取量を調整するうえで有用な選択肢になり得るが、甘味料の使用量や糖質の含有量によって評価は変わるということだ。

さらに、脂肪ゼロという表示にも注意が必要だ。日本の食品表示制度では、食品100グラム当たりの脂質が0.5グラム未満であれば、原則として「脂質ゼロ」などの表示が認められるため、表示が必ずしも脂質の完全な不在を意味するわけではない。

同様に「糖類ゼロ」も、糖質全体がゼロであることを意味しない。でんぷんや糖アルコールなどが含まれている可能性があり、糖類と糖質は区別して考えなければならない。

したがって、健康を意識して食品を選ぶ際には、商品表面の宣伝文句だけで判断せず、裏面の栄養成分表示を確認することが重要になる。特に、炭水化物、糖類、エネルギーの3項目を確認する習慣が必要だ。

脂質を減らした分の「味や食感」を補う仕組み

食品に含まれる脂質には、単にエネルギーを供給する以上の役割がある。食品に滑らかさやコクを与え、口の中での広がりを良くし、香りを保持する働きも担っている。

例えば、通常のヨーグルトやドレッシングから脂質を減らすと、口当たりが水っぽくなったり、コクが不足したりする場合がある。食品メーカーは、こうした変化を抑えるために、さまざまな原材料や製造技術を使用している。

代表的なのが、糖類や甘味料の活用である。砂糖や果糖を含む糖類は甘味を付与するだけでなく、食品の粘度や食感にも影響を与えるため、製品によっては脂質を減らした際の品質調整に利用される。

ただし、低脂肪食品のすべてが砂糖を増やしているわけではない。増粘多糖類、加工でんぷん、食物繊維、たんぱく質などを利用して、脂肪が担っていた食感を補う方法も広く使われている。

例えば、増粘多糖類は食品に粘りや滑らかさを与え、加工でんぷんは水分を保持して食感を調整する。これらは適切に使用されれば、糖類を大量に追加せずに食品の品質を維持する手段となる。

一方、甘味を強めるために砂糖や異性化糖を追加した製品では、脂質が減っていても糖類の摂取量が増える可能性がある。特に、甘い乳飲料やデザート、ドレッシング、加工食品などを複数組み合わせて食べる場合には、知らないうちに糖類の摂取量が積み重なる。

また、脂質を減らすことによって、必ずしも食べ過ぎを防げるわけではない。脂質には満腹感や食事の満足感に関係する働きがあり、脂質を極端に減らした食事では、満足感が得られず、別の食品を追加してしまう可能性もある。

したがって、食品の健康価値は脂質の量だけで決まらない。脂質を減らした結果、何が追加され、食事全体の栄養バランスがどう変化したのかを確認する必要がある。

「糖質過多」の罠

現代の食生活で見落とされやすいのが、糖質を含む食品の重複摂取である。朝食に菓子パンと甘い飲料、昼食に麺類と加糖コーヒー、夕食後にデザートを食べるといった食生活では、本人が自覚している以上に糖質を摂取している可能性がある。

糖質には、砂糖や果糖などの糖類だけでなく、米、小麦、いも類などに含まれるでんぷんもある。これらは消化・吸収されるとブドウ糖などになり、血糖値やエネルギー代謝に影響する。

特に、精製された穀類や砂糖を多く含む食品は、食物繊維が少ない場合があり、食後の血糖値が急激に上昇しやすい。こうした食事が繰り返されると、血糖値を調整するためにインスリンの分泌が頻繁に必要になる。

ただし、血糖値が上昇すること自体は正常な生理反応であり、糖質を摂取することが直ちに糖尿病につながるわけではない。問題は、摂取量が消費量を継続的に上回ることや、内臓脂肪の蓄積、運動不足、遺伝的要因などが重なることである。

さらに、果糖を含む糖類の過剰摂取は、肝臓での脂肪合成を促進する可能性がある。ブドウ糖が血糖値の上昇に強く関係するのに対し、果糖は肝臓での代謝を通じて中性脂肪の合成に関与する点が特徴だ。

ここで見落としてはならないのが、砂糖である。砂糖はブドウ糖と果糖から構成されるため、砂糖を多く含む食品を大量に摂取すれば、果糖の摂取量も増えることになる。

世界保健機関は、肥満や虫歯などの予防を目的として、遊離糖類の摂取量を総エネルギー摂取量の10%未満に抑えることを推奨している。さらに、5%未満に減らすことも追加的な健康上の利点につながるとしている。

遊離糖類には、食品や飲料に製造時・調理時に加えられる糖類のほか、蜂蜜、シロップ、果汁や濃縮果汁に含まれる糖類も含まれる。一方、果物そのものに含まれる糖類は、食物繊維や水分などを伴うため、果汁飲料や加糖飲料とは区別して評価する必要がある。

糖質の問題は、単純に甘いものを食べるかどうかだけでは判断できない。主食、飲料、間食、加工食品を含めた食生活全体を見直し、どこから糖質を摂取しているのかを把握することが重要になる。

低脂肪食品は、選び方によって健康的な食生活に役立つ。しかし、脂質が少ないという理由だけで健康食品と判断すると、糖類や炭水化物の摂取量を見落とすことになる。

特に注意すべきなのは、砂糖や異性化糖を含む加工食品と甘味飲料の組み合わせだ。脂質を減らした食品を選んでいても、糖質の過剰摂取が続けば、肝臓への脂肪蓄積や代謝異常につながる可能性がある。

日本人が特に狙われやすい理由(体質的リスク)

糖尿病や脂肪肝は、一般に肥満との関係が強い病気として知られている。しかし、日本人の場合、欧米人と比較して肥満の程度が軽くても、糖尿病や代謝異常を発症することがある。この違いを理解するには、単純な体重や体格指数だけでなく、体脂肪の蓄積場所や膵臓のインスリン分泌能力に注目する必要がある。

欧米人では、肥満が進行しても皮下脂肪に比較的多くのエネルギーを蓄えられる人がいる。一方、日本人を含む東アジア人では、体重がそれほど増えていなくても、内臓脂肪や肝臓などに脂肪が蓄積し、血糖値の調整機能に影響する場合がある。

日本人の2型糖尿病は、欧米人と比較して、必ずしも高度な肥満を伴わないことが特徴の1つとされる。これは、インスリンを分泌する膵臓の能力や、脂肪組織の貯蔵能力などに民族集団間の違いが存在するためだと考えられている。

特に重要なのが、インスリン分泌能力である。インスリンは、血液中のブドウ糖を筋肉や脂肪組織などに取り込ませ、血糖値を調節するホルモンだ。

日本人には、欧米人と比較してインスリン分泌能力が低い傾向があるとする研究が蓄積されている。そのため、肥満や運動不足、加齢などによってインスリン抵抗性が高まった場合、血糖値を正常に維持するための代償的なインスリン分泌が十分に行われず、糖尿病へ進行する可能性がある。

つまり、日本人の場合、体重が大幅に増加してから糖尿病になるとは限らない。見た目には標準体重であっても、内臓脂肪や肝臓の脂肪蓄積、インスリン分泌能力の低下などが重なれば、糖代謝異常が進行することがある。

皮下脂肪をため込みにくい体質

体内に取り込まれた余分なエネルギーは、主に脂肪組織に中性脂肪として蓄えられる。脂肪組織には皮膚の下に存在する皮下脂肪と、内臓の周囲に存在する内臓脂肪があり、それぞれ異なる代謝上の特徴を持っている。

皮下脂肪には、余分なエネルギーを蓄える貯蔵庫としての役割がある。食事から摂取したエネルギーが消費量を上回った場合、皮下脂肪が十分に拡張して余剰エネルギーを受け入れられれば、肝臓や筋肉などへの脂肪の異常蓄積をある程度抑えられる。

ところが、脂肪組織には蓄積できる量や機能に限界がある。皮下脂肪の貯蔵能力が低い場合、余分な脂肪酸が血液中に放出されたり、肝臓や筋肉などに蓄積したりしやすくなる。

この現象は、脂肪組織の機能不全という観点から研究されている。特に、脂肪細胞が正常に増殖・拡張できなくなると、脂肪を安全に貯蔵する能力が低下し、全身の代謝に悪影響を及ぼす可能性がある。

日本人を含む東アジア人では、欧米人と比較して、皮下脂肪の蓄積能力が相対的に低い人がいるとされる。こうした体質的な特徴が、比較的低い体格指数でも内臓脂肪や異所性脂肪が増加する背景の1つとして考えられている。

ただし、日本人全員が皮下脂肪をため込みにくいわけではない。脂肪の分布には個人差があり、年齢、性別、遺伝的要因、運動習慣、食事内容などによっても変化する。

重要なのは、体重の増加だけを肥満の判断基準にしないことだ。体重が標準範囲に収まっていても、筋肉量が少なく、内臓脂肪や肝臓の脂肪が多い場合には、代謝上のリスクが高まる可能性がある。

「隠れ肥満」や「非肥満型脂肪肝」の存在

健康診断で体重や体格指数に問題がないと判断されても、必ずしも代謝上の健康が保証されるわけではない。体格指数は身長と体重から算出する指標であり、体脂肪の分布や肝臓に蓄積した脂肪の量までは把握できないためだ。

このように、体重は標準範囲でも体脂肪率が高く、筋肉量が少ない状態は、一般に隠れ肥満と呼ばれる。特に、運動不足や加齢によって筋肉量が減少すると、体重が大きく変わらなくても体脂肪の割合が高くなることがある。

さらに注意が必要なのが、非肥満型脂肪肝である。これは、肥満に該当しない体格の人にも脂肪肝が認められる状態であり、医学的には非肥満者に生じる代謝機能障害関連脂肪性肝疾患などとして評価される。

日本人の脂肪肝患者には、明らかな肥満を伴わない人も少なくない。こうした人々は、自分が肥満ではないという理由で肝臓の異常を疑わず、健康診断の肝機能検査などで異常を指摘されて初めて気づく場合がある。

脂肪肝の初期段階では、自覚症状がほとんどない。肝臓に脂肪が蓄積していても、痛みや明確な体調変化が現れないことが多く、日常生活を普通に送れてしまう。

さらに、脂肪肝が進行して肝臓に炎症が生じると、肝細胞の損傷や線維化につながる可能性がある。線維化が進行すれば、肝硬変や肝がんのリスクも高まるため、体重だけを根拠に安心することは危険だ。

なお、健康診断で測定されるASTやALTなどの肝機能数値が正常範囲であっても、脂肪肝や肝臓の線維化を完全に否定できるわけではない。必要に応じて腹部超音波検査や肝線維化の評価などを組み合わせることが重要になる。

非肥満型脂肪肝の存在は、肥満対策だけでは肝臓病を十分に予防できないことを示している。標準体重の人であっても、食生活、血糖値、中性脂肪、腹囲、肝機能などを総合的に確認する必要がある。

遺伝的背景(PNPLA3などの遺伝子多型)

日本人の脂肪肝を考えるうえで、遺伝的な要因も無視できない。食事や運動などの生活習慣が同じであっても、肝臓に脂肪が蓄積しやすい人と、そうでない人が存在する背景には、遺伝子の違いが関係している。

代表的なものが、PNPLA3という遺伝子の多型である。この遺伝子は、脂肪滴に関係するタンパク質を作る働きを持ち、肝臓における脂質の蓄積や代謝に関係している。

特に注目されているのが、PNPLA3遺伝子のI148Mという変異である。この変異を持つ人は、肝臓に中性脂肪が蓄積しやすく、脂肪肝から肝炎や線維化へ進行するリスクが高くなることが報告されている。

この遺伝的特徴は、日本人を含む東アジア人にも比較的多く認められる。肥満の程度が軽くても脂肪肝が生じる人がいることや、同じような食生活を送っていても肝臓の状態に差が生じることを説明する要因の1つとなっている。

ただし、PNPLA3の変異があるからといって、必ず脂肪肝や肝硬変になるわけではない。遺伝子多型は発症リスクに影響する要因であり、実際の病気の発症や進行には、食事、飲酒、運動不足、肥満、糖尿病など複数の条件が関係する。

ほかにも、脂質代謝に関係するTM6SF2やMBOAT7などの遺伝子多型が、脂肪肝や肝臓の線維化に関係することが知られている。これらの遺伝的要因が複数重なることで、肝臓への脂肪蓄積や病気の進行に影響する可能性がある。

こうした研究成果が示しているのは、脂肪肝の原因を食べ過ぎや運動不足だけで説明することはできないという事実だ。遺伝的な体質によって、同じ量の糖質や脂質を摂取しても、肝臓への影響が異なる可能性がある。

その一方で、遺伝的なリスクがあっても生活習慣の改善によってリスクを低減できる可能性はある。遺伝子を変えることはできないが、糖類の過剰摂取を避け、適切な運動と体重管理を続けることには意味がある。

日本人の糖尿病や脂肪肝のリスクを考える際には、体重や見た目だけで判断しないことが重要だ。皮下脂肪の貯蔵能力、インスリン分泌能力、内臓脂肪、肝臓への脂肪蓄積、遺伝的要因などが複雑に関係している。

特に、標準体重でも脂肪肝になる非肥満型脂肪肝は、見逃されやすい問題である。PNPLA3などの遺伝子多型も関係するため、痩せていることだけを理由に安心するべきではない。

脂肪肝と糖尿病の危険な双方向ループ

脂肪肝と糖尿病は、それぞれ独立した病気のように思われがちだが、実際には密接に関係している。特に、代謝機能障害に関連する脂肪性肝疾患では、肝臓への脂肪蓄積とインスリン抵抗性が相互に影響し、両者が悪化する悪循環が形成される。

一般的には、糖質や脂質の過剰摂取、運動不足、内臓脂肪の増加などが脂肪肝の原因として知られている。しかし、脂肪肝が発生した後も問題は終わらない。

肝臓に脂肪が蓄積すると、肝臓本来の代謝機能に異常が生じ、血糖値を調整する能力が低下する可能性がある。その結果、血糖値が上昇しやすくなり、糖尿病の発症や進行につながる。

一方、糖尿病やインスリン抵抗性が進行すると、肝臓での糖や脂質の代謝がさらに乱れ、脂肪の蓄積が促進される。このように、脂肪肝が糖尿病のリスクを高め、糖尿病が脂肪肝を悪化させるという相互作用が生じる。

この悪循環は、単に甘いものを食べ過ぎた結果として説明できるものではない。肝臓、膵臓、脂肪組織、骨格筋など複数の臓器が関係する全身性の代謝異常として理解する必要がある。

脂肪肝がインスリン抵抗性を高める

インスリン抵抗性とは、インスリンが分泌されているにもかかわらず、筋肉や肝臓などの細胞がその作用に十分反応しなくなる状態である。通常、食事によって血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンが分泌され、血液中のブドウ糖を各組織に取り込ませる。

ところが、インスリン抵抗性が高まると、同じ量のインスリンが分泌されても血糖値を十分に下げられなくなる。膵臓は血糖値を維持するために、さらに多くのインスリンを分泌しようとする。

肝臓に脂肪が蓄積すると、このインスリンの働きが妨げられることがある。特に、肝臓内部に蓄積した脂質の代謝産物や細胞内の情報伝達の変化が、インスリンの作用を阻害する要因として研究されている。

肝臓は、食事から吸収された栄養素を処理するだけでなく、血糖値を一定に保つ役割も担っている。空腹時には、肝臓が貯蔵していたグリコーゲンを分解したり、新たにブドウ糖を作ったりして血液中に供給する。

通常、この働きはインスリンによって抑制される。しかし、肝臓にインスリン抵抗性が生じると、血糖値が十分に高い状態でも肝臓からブドウ糖が放出され続けることがある。

その結果、空腹時血糖値が上昇しやすくなる。食事をしていない時間帯にも血糖値が高くなるため、糖尿病の進行に関係する重要な変化となる。

また、肝臓に脂肪が蓄積すると、肝臓から血液中に放出される中性脂肪を含むリポタンパク質の代謝にも影響する。血液中の中性脂肪が増加し、善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールが低下するなど、脂質異常症を伴うこともある。

こうした代謝異常は、糖尿病だけでなく動脈硬化や心血管疾患のリスクにも関係する。脂肪肝を単なる肝臓の問題として放置できない理由は、全身の血管や代謝機能にも影響するためだ。

高血糖がさらなる脂肪肝を呼ぶ仕組み

脂肪肝がインスリン抵抗性を高める一方で、高血糖や高インスリン血症も肝臓の脂肪蓄積を促進する。ここで重要なのが、肝臓における脂肪新生という代謝経路だ。

脂肪新生とは、糖質などから新たに脂肪酸を合成する仕組みである。食事から摂取した糖質がエネルギーとして十分に消費されず、余剰となった場合、その一部は肝臓で脂肪酸に変換され、中性脂肪として蓄積される。

特に果糖は、この脂肪新生に関係する重要な糖である。果糖は肝臓で代謝される際、ブドウ糖とは異なる経路を通り、脂肪酸の合成に利用される物質を生み出す。

さらに、果糖の代謝では、脂肪合成に関係する遺伝子の働きが促進されることがある。過剰な果糖摂取が続くと、肝臓での中性脂肪合成が増え、脂肪肝の形成や悪化につながる可能性がある。

ブドウ糖も過剰に摂取すれば、肝臓での脂肪合成に関係する。果糖だけが脂肪肝の原因というわけではなく、総エネルギー摂取量や糖質の摂取量、脂質の摂取量などを総合的に考える必要がある。

また、インスリン抵抗性が進行すると、脂肪組織から血液中に放出される遊離脂肪酸が増加することがある。これらの脂肪酸は肝臓に運ばれ、肝臓内の中性脂肪の材料となる。

つまり、糖質の過剰摂取による脂肪合成と、脂肪組織から流入する脂肪酸の増加が重なることで、肝臓への脂肪蓄積がさらに進む可能性がある。こうして脂肪肝とインスリン抵抗性が互いに悪影響を及ぼす状態が形成される。

肝臓の炎症と線維化がもたらす深刻な問題

脂肪肝が進行した場合、肝臓に脂肪が蓄積するだけでなく、炎症や肝細胞の損傷が発生することがある。現在、こうした病態は代謝機能障害関連脂肪肝炎と呼ばれ、単純な脂肪肝とは区別されている。

肝臓に脂肪が蓄積した状態が長期間続くと、酸化ストレスや細胞内の代謝異常などによって肝細胞が傷つくことがある。傷ついた肝細胞の周囲では炎症反応が生じ、肝臓の修復過程でコラーゲンなどが蓄積する。

この状態が線維化である。線維化が軽度であれば、原因となる代謝異常を改善することで回復する可能性があるが、進行すると肝臓の構造が変化し、正常な機能が損なわれる。

さらに線維化が進めば肝硬変に至る可能性があり、肝がんの発症リスクも高まる。脂肪肝だからといって、必ず肝炎や肝硬変になるわけではないが、進行する人を早期に見つけることが重要だ。

特に糖尿病を合併している人では、脂肪性肝疾患の進行や肝臓の線維化に注意する必要がある。糖尿病と脂肪肝の併存は、心血管疾患や慢性腎臓病などのリスクとも関係するため、肝臓だけでなく全身の健康管理が求められる。

脂肪肝と糖尿病は、一方が他方を悪化させる双方向の関係にある。肝臓への脂肪蓄積はインスリン抵抗性を高め、血糖値を上昇させる一方、高血糖やインスリン抵抗性は肝臓での脂肪合成や脂肪酸の流入を増加させる。

この悪循環を断ち切るには、血糖値だけを管理するのでも、肝機能数値だけを改善するのでも不十分な場合がある。食事、運動、体重、血糖値、脂質代謝を総合的に管理することが重要になる。

知っておくべき対策とアクションプラン

ここまで見てきたように、果糖を含む糖類の過剰摂取、脂肪肝、インスリン抵抗性、糖尿病は、それぞれが独立した問題ではない。食生活や運動習慣によって代謝異常が進行し、さらに肝臓や膵臓の機能に負担をかけるという悪循環が形成される可能性がある。

この悪循環を断ち切るためには、特定の食品だけを避けるのではなく、日常の食事、飲料、身体活動、体重管理を総合的に見直す必要がある。特に重要なのは、糖類の摂取源を把握し、無意識に摂取している余分なエネルギーを減らすことだ。

最初に取り組みたいのは、毎日の食事内容を確認することである。朝食、昼食、夕食だけでなく、間食、飲料、調味料、菓子類なども含めて記録すると、糖類を多く摂取している場面が見えてくる。

次に、食事の量だけでなく、食品の組み合わせを見直す。主食、主菜、副菜を基本とし、野菜、豆類、魚、海藻、きのこ類などを適切に取り入れることで、食物繊維やたんぱく質を確保しやすくなる。

食物繊維は、食後血糖値の上昇を緩やかにする働きがあり、腸内環境や脂質代謝にも関係する。精製された穀類や菓子類に偏った食生活を改め、玄米、全粒穀物、野菜、豆類などを無理のない範囲で取り入れることが望ましい。

運動も欠かせない。筋肉はブドウ糖を消費する重要な組織であり、身体活動を増やすことでインスリンの働きが改善する可能性がある。

特に、ウォーキングなどの有酸素運動と、筋肉量を維持するための筋力トレーニングを組み合わせることが有効だ。運動習慣がない人は、まず食後に10〜15分程度歩くことから始めてもよい。

また、睡眠不足や過度の飲酒も代謝異常に関係する。食事と運動だけでなく、睡眠時間を確保し、飲酒量を減らすことも脂肪肝対策の一部として考える必要がある。

「低脂肪・脂肪ゼロ」の表示に惑わされない

食品を購入する際には、商品表面に表示された「低脂肪」「脂肪ゼロ」「ヘルシー」といった言葉だけで判断しないことが重要だ。これらの表示は、脂質の量に関する情報であり、糖質や糖類の含有量まで保証するものではない。

確認すべきなのは、食品の裏面に記載されている栄養成分表示である。特に、エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量を確認し、必要に応じて原材料名も読む習慣をつけたい。

炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたものであるため、炭水化物の数値だけでは糖類の量を正確に把握できない場合がある。糖類の表示がある製品では、その数値も確認するとよい。

原材料名には、砂糖、果糖ぶどう糖液糖、ぶどう糖果糖液糖、水あめ、シロップなどが記載されることがある。これらが原材料の上位に記載されている製品は、糖類を比較的多く使用している可能性がある。

ただし、原材料名の順位だけで実際の糖類の摂取量を正確に判断することはできない。最終的には栄養成分表示と1回当たりの摂取量を組み合わせて評価する必要がある。

例えば、無糖の低脂肪ヨーグルトと、砂糖を多く含む低脂肪ヨーグルトでは、栄養面での評価は異なる。同じ低脂肪という表示でも、実際の糖類やエネルギーの含有量によって健康への影響は変わる。

また、脂質を極端に避ける必要もない。魚、ナッツ類、植物油などに含まれる不飽和脂肪酸は、適量であれば健康的な食事を構成する重要な栄養素となる。

大切なのは、脂質を無条件に減らすことではなく、脂質の種類と摂取量を適切に管理することだ。低脂肪食品を選ぶ場合も、糖類を過剰に含まない製品を選ぶことが望ましい。

「液体の糖」を徹底的に控える

糖類の摂取を減らすうえで、特に優先順位が高いのが甘い飲料の見直しである。清涼飲料水、果汁飲料、加糖コーヒー、スポーツ飲料、甘い乳飲料などは、短時間で相当量の糖類を摂取してしまう可能性がある。

液体の糖が問題になる理由は、固形食品と比較して満腹感が得られにくく、食事全体のエネルギー摂取量を増やしやすいことにある。飲料から摂取したエネルギーを、食事の量を減らすことで十分に調整できない人も多い。

例えば、500ミリリットルの甘い清涼飲料水に糖類が50グラム含まれていた場合、それだけで200キロカロリーに相当するエネルギーを摂取することになる。毎日1本飲む習慣があれば、1週間で約1,400キロカロリーに達する計算だ。

さらに、果糖を含む甘味料を使用した飲料では、肝臓での果糖代謝が問題になる。過剰摂取が続けば、肝臓での脂肪新生や中性脂肪の蓄積を促進する可能性がある。

ここで注意したいのは、果汁100%飲料も無条件に健康的とはいえないことだ。果物そのものと異なり、ジュースでは食物繊維の多くが失われたり、短時間で多量の糖類を摂取したりする可能性がある。

飲料の基本は、水や無糖のお茶にすることが望ましい。コーヒーを飲む場合も、砂糖やシロップを追加しない方法を選ぶと、日常的な糖類の摂取量を減らしやすい。

ただし、スポーツ飲料などは運動の強度や時間、発汗量によって必要性が変わる。長時間の激しい運動や大量の発汗がある場合には適切な補給が必要になるが、日常生活での水分補給に甘い飲料を常用する必要はない。

最初からすべての甘い飲料を禁止するのが難しい場合は、毎日飲んでいるものを週に数回に減らし、徐々に無糖飲料へ切り替える方法でもよい。重要なのは、一時的な我慢ではなく、長期間継続できる習慣を作ることだ。

「体重の5〜7%減」を目標にする

脂肪肝の改善において、体重管理は重要な意味を持つ。特に肥満を伴う脂肪肝では、適切な減量によって肝臓に蓄積した脂肪が減少し、肝機能やインスリン抵抗性が改善する可能性がある。

一般に、体重の5%程度の減少でも肝臓の脂肪量を減らす効果が期待できる。さらに、7〜10%程度の減量では、肝臓の炎症や脂肪肝炎の改善につながる可能性があり、線維化にも好影響が期待される。

例えば、体重80キログラムの人であれば、5%減量は4キログラム、7%減量は5.6キログラムに相当する。最初から大幅な減量を目指すのではなく、まず4〜6キログラム程度の減量を目標にするという考え方だ。

ただし、この目標は主に過体重や肥満を伴う脂肪性肝疾患の人を想定したものである。標準体重の人や痩せ型の脂肪肝患者が、同じ割合の減量を無条件に目指すべきではない。

痩せ型の人の場合、過度な減量によって筋肉量が減少し、かえって代謝機能が悪化する可能性がある。こうした人には、体重を大きく減らすことよりも、内臓脂肪の改善、筋肉量の維持、食事内容の適正化が重要となる。

減量を進める際には、急激な食事制限を避ける必要がある。極端な糖質制限や断食を繰り返すと、栄養不足や筋肉量の減少につながる可能性があるため、医師や管理栄養士と相談しながら進めることが望ましい。

また、体重だけでなく、腹囲、血糖値、ヘモグロビンA1c、中性脂肪、肝機能なども定期的に確認したい。体重があまり変化しなくても、筋肉量が維持され、内臓脂肪や肝臓の脂肪が減少すれば、健康状態が改善する可能性がある。

今後の展望

2026年11月時点で、脂肪性肝疾患の研究は新たな段階に入っている。従来は、食事制限や運動による減量が治療の中心だったが、近年は肝臓の脂肪代謝そのものを標的とする薬剤の開発も進んでいる。

2026年4月には、日本消化器病学会と日本肝臓学会が「MASLD診療ガイドライン2026(改訂第3版)」を公開した。新しい診療指針では、脂肪肝を代謝異常と関連する疾患として捉え、肝臓の脂肪蓄積だけでなく、炎症や線維化の進行度を評価することが重視されている。

特に重要なのは、肝臓の線維化を早期に発見することだ。血液検査や年齢などから算出するFIB-4指数、肝臓の硬さを測定するエラストグラフィーなどを組み合わせることで、進行した肝疾患の可能性を評価できるようになっている。

また、2026年10月29日には、果糖がMASLDの発症や進行に関係する仕組みを整理した海外の総説論文が公表された。この研究では、果糖の代謝、肝臓での脂肪合成、皮下脂肪組織の貯蔵能力低下、全身のインスリン抵抗性などを関連づけた病態モデルが提示されている。

さらに、2026年10月には、果糖の代謝に関係する酵素であるケトヘキソキナーゼを阻害する薬剤について、脂肪肝やインスリン抵抗性への効果を検討した研究が注目された。果糖の代謝経路を標的とする治療法が、将来的に脂肪肝の新しい治療選択肢になる可能性を示すものだ。

ただし、こうした研究成果をもって、果糖を阻害する薬剤が一般的な脂肪肝治療として確立したと判断することはできない。研究段階の治療法と、臨床現場で有効性や安全性が確認された標準治療は区別する必要がある。

今後は、遺伝的背景や脂肪蓄積の特徴に応じて、治療方法を選択する個別化医療も重要になると考えられる。PNPLA3などの遺伝子多型、内臓脂肪の量、インスリン抵抗性、肝臓の線維化などを総合的に評価し、患者ごとに適した予防・治療戦略を構築する方向で研究が進むと予想される。

一方、こうした医療技術が進歩しても、日常の食生活や運動習慣が重要であることに変わりはない。薬剤による治療だけに依存するのではなく、糖類の摂取量を適正化し、身体活動を増やし、代謝異常を早期に発見することが基本となる。

まとめ

今回のテーマである「日本人を糖尿病・脂肪肝にするある物質」の中心にあるのは、果糖を含む糖類の過剰摂取である。特に、砂糖や果糖ぶどう糖液糖などを含む甘味飲料や加工食品を日常的に大量摂取する食生活には注意が必要だ。

果糖は自然界にも存在する糖であり、適量を摂取すること自体が問題なのではない。問題となるのは、過剰なエネルギー摂取や液体の糖の常用などによって、肝臓の脂肪合成や全身の代謝に負担がかかることである。

また、「低脂肪」「脂肪ゼロ」という表示は、必ずしも糖類が少ないことを意味しない。脂質を減らした食品でも、砂糖や異性化糖などが使用されている場合があるため、栄養成分表示と原材料名を確認する必要がある。

日本人の場合、欧米人と比較してインスリン分泌能力が低い傾向や、皮下脂肪の貯蔵能力に関する違いなどが、糖尿病や脂肪肝のリスクに関係している。さらに、PNPLA3などの遺伝子多型によって、痩せていても肝臓に脂肪が蓄積しやすい人がいる。

したがって、体重や見た目だけで健康状態を判断することはできない。標準体重であっても、血糖値、中性脂肪、腹囲、肝機能などを定期的に確認し、必要に応じて肝臓の状態を詳しく調べることが重要だ。

脂肪肝と糖尿病は、互いに悪影響を及ぼす関係にある。肝臓への脂肪蓄積がインスリン抵抗性を高め、血糖値の上昇がさらに脂肪肝を悪化させるという悪循環を断ち切らなければならない。

そのための対策は、決して複雑ではない。低脂肪という表示だけに惑わされず、糖類の含有量を確認すること、甘い飲料を控えること、適切な食事と運動を継続すること、そして自分の体重や代謝状態に応じた減量を行うことが基本となる。

体重が多い人は、まず5%程度の減量を目標にすることが現実的な出発点となる。脂肪肝の改善には5%以上の減量が有効とされ、炎症の改善には7〜10%程度、線維化の改善には10%以上の減量が目安となる場合があるが、痩せ型の人には一律に当てはめるべきではない。

最も重要なのは、糖質や脂質のどちらか一方を悪者にすることではない。食品の表示に惑わされず、何をどれだけ食べているのかを把握し、自分の体質や健康状態に合った食生活を続けることである。

糖尿病も脂肪肝も、発症してから対処するより、代謝異常が軽度の段階で発見し、生活習慣を改善する方が望ましい。健康を守るために必要なのは、特定の食品を恐れることではなく、糖と脂肪の代謝の仕組みを理解し、日々の選択を変えていくことだ。


参考・引用リスト

日本の専門学会・診療ガイドライン

1. 日本消化器病学会・日本肝臓学会『MASLD診療ガイドライン2026(改訂第3版)』南江堂、2026年4月。

2. 日本消化器病学会「脂肪性肝疾患の診断基準に関して」2026年2月2日。

3. 日本肝臓学会「MASLD診療ガイドライン」。

4. 日本糖尿病学会『糖尿病診療ガイドライン2024』。

海外の専門機関・学術論文

5. 欧州肝臓学会・欧州糖尿病学会・欧州肥満学会「代謝機能障害関連脂肪性肝疾患の管理に関する診療ガイドライン」2024年。

6. Li, C. et al. 「Fructose as a systemic metabolic signal orchestrating metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease pathogenesis」Critical Reviews in Food Science and Nutrition, 2026年10月29日。

7. Johnson, R. J. et al. 「Inhibiting fructose metabolism to treat fatty liver」Nature Metabolism, 2026年10月7日。

8. 米国国立衛生研究所「代謝機能障害関連脂肪性肝疾患」。

公的機関・健康指針

9. 世界保健機関『成人および小児の糖類摂取に関する指針』2015年。

10. 厚生労働省「糖尿病を改善するための運動」。

11. 米国肝臓病学会「代謝機能障害関連脂肪性肝疾患の臨床評価と管理に関する診療指針」。

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