ハイチ大統領暗殺事件、米フロリダ州在住の牧師の公判始まる、実行犯の勧誘に関与か
サノン被告は殺害または誘拐を目的とした共謀などの罪で起訴されており、無罪を主張している。有罪となれば終身刑を受ける可能性がある。
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2021年にハイチのモイーズ(Jovenel Moise)大統領が暗殺された事件を巡り、犯行計画への関与を米検察当局から問われているフロリダ州在住の牧師、クリスチャン・エマニュエル・サノン(Christian Emmanuel Sanon、67歳)被告の裁判が28日、マイアミの連邦地裁で始まった。
サノン被告は殺害または誘拐を目的とした共謀などの罪で起訴されており、無罪を主張している。有罪となれば終身刑を受ける可能性がある。
モイーズ氏は2021年7月7日、首都ポルトープランス近郊の自宅で武装した男らに襲撃され、寝室で銃撃を受けて死亡。妻も重傷を負った。この事件には元コロンビア軍兵士らを含む多数の人物が関与したとされ、米当局は南フロリダが計画の組織や資金調達の拠点になったとみている。
検察はハイチ出身でフロリダを拠点に活動していたサノン被告が実行犯の勧誘に関与し、モイーズ氏を排除した後、自らが大統領になることを望んでいたと主張している。
警察が同被告の自宅を捜索した際には、弾薬や19冊のパスポートなどが見つかったとされる。一方、弁護側はサノン被告が大統領になる野心を持っていたことは認めながらも、モイーズ氏殺害の計画を把握していなかったと反論する見通しだ。
事件を巡る米国での司法手続きは拡大している。2026年5月には別の4人がモイーズ氏暗殺計画への関与で有罪となり、終身刑に直面している。さらに9月には新たに30人を起訴し、ハイチで拘束されていた18人を米国へ移送した。
モイーズ氏の暗殺後、ハイチでは政治的混乱と治安悪化が進み、武装ギャングの支配地域が拡大している。12月には約10年ぶりとなる大統領選が予定されているものの、広範なギャング暴力や慢性的な腐敗が選挙の実施と信頼性をめぐる課題となっている。
サノン被告の裁判は、事件そのものだけでなく、暗殺後も続くハイチの政治危機の背景を明らかにする司法手続きの一つとなる。
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