◎一部の議員はこのフェスを「不道徳」と呼び、同性愛やドラッグの使用を助長する可能性があると懸念している。
2017年9月2日/ウガンダで開催されたニゲ・ニゲフェスティバル(Ian Duncan Kacungira/AFP通信/Getty Images)

ウガンダ政府は7日、東アフリカで最も人気のある電子音楽フェス「ニゲ・ニゲ(Nyege Nyege)フェスティバル2022」の開催を許可すると発表し、前日の中止命令を覆した。

一部の国会議員はこのフェスが「セックス、ドラッグ、LGBTQ+を促進する」という理由で許可されないと主張していた。

政府報道官は7日の記者会見で、「フェスは予定通り開催されるが、政府の厳格なガイドラインに従う必要がある」と説明した。

地元メディアによると、フェスの主催者は政府高官と面会し、開催許可を得たという。

フェスの開催期間は9月15~19日。首都カンパラ郊外の都市ジンジャで5年ぶりに開催される。昨年と一昨年はコロナの感染拡大で。2018年と2019年は中止を命じられた。

ニゲ・ニゲはルガンダ語で「踊りたいという衝動に駆られる」という意味だが、ウガンダでは性的な意味合いで使われる。

一部の議員は6日、このフェスを「不道徳」と呼び、同性愛やドラッグの使用を助長する可能性があると懸念を表明した。

反LGBTQ+を推進する議員らはSNSに投稿した声明で、「このいやらしいフェスはウガンダの健全な若者をLGBTコミュニティに勧誘している」と主張。「世界中からあらゆる種類の同性愛者が集まり、アフリカ的でもウガンダ的でもない変態による蛮行が繰り広げられる」と非難した。

ウガンダ・カトリック教会関係者も懸念を表明している。同協会は以前、このフェスを「悪魔崇拝、破廉恥、倫理観喪失」などと呼び、非難していた。

しかし、観光省は6日の中止命令に強く反対し、8000人以上の外国人がフェスに参加する予定で、中止すればコロナとインフレで弱り切っている観光業界の「息の根を止める」可能性があると警告した。

反対派は「子供を犠牲にしてまで変態イベントを開催するのか?」と反論した。「観光省は子供よりチケットの売り上げが大切なのですか?同性愛はウガンダに必要ありません...」

政府報道官は7日、フェスの主催者と面会し、条件を提示したと明らかにした。

報道官によると、18歳以下は参加できず、わいせつな服の着用は認められない。

一方、主催者によると、今年のライブには約300人のパフォーマーが出演する予定だという。5日間の入場者数は10万人以上と見積もられている。

ウガンダでは同性愛嫌悪が蔓延しており、同性愛はイギリス植民地時代に制定された法律で厳しく罰せられ、最高で終身刑に処される可能性がある。

特に敬虔な福音派はLGBTQ+を糾弾し、嫌がらせや脅迫が日常茶飯事になっている。

政府は2013年、「同性愛の促進を罰する」法律を制定し、同性愛者へのヘイトクライムを合法化した。

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