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ニジェール軍政、同性愛を犯罪とする刑法施行、5年以上10年以下の禁錮刑と罰金

これまで同国では同性愛は社会的な偏見や差別の対象となっていたものの、刑法上の犯罪には位置付けられていなかった。
ニジェール、首都ニアメ、駐仏軍の撤退を求めるデモ(Getty Images)

アフリカ西部・ニジェールの軍事政権が新たな刑法を施行し、同性愛行為を犯罪として処罰する規定を導入した。これまで同国では同性愛は社会的な偏見や差別の対象となっていたものの、刑法上の犯罪には位置付けられていなかった。今回の法改正により、同性愛者やLGBTQ+(性的少数者)を取り巻く環境は大きく変化することになる。

新刑法は6月11日に発効した。法文によると、「わいせつまたは不自然な行為」を行った者やレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーなどの性的少数者に関連する行為に関与した者に対し、5年以上10年以下の禁錮刑と罰金を科すとしている。また、同性婚を執り行った者や証人となった者、結婚に同意した者、さらには結婚を企画・組織した者についても処罰対象となる。

軍事政権の報道官はAP通信の取材に対し、新たな刑法がすでに施行されていることを認めた。軍政は法改正の詳細な理由について公式な説明を行っていないが、保守的な宗教観や伝統的価値観を重視する姿勢が背景にあるとみられている。

ニジェールは2023年のクーデター以降、軍による統治が続いている。軍政は旧宗主国フランスをはじめとする西側諸国と関係を断ち、主権や伝統文化の尊重を強調する政策を進めてきた。今回の法改正もこうした政治的な流れの中で実施されたとの見方が出ている。

アフリカでは現在も多くの国で同性愛が犯罪となっている。アフリカ54カ国のうち30カ国以上が同性間の性的関係を違法としており、一部の国では終身刑や死刑が科される場合もある。近年ではブルキナファソやセネガルなど西アフリカ諸国でも同性愛に対する規制強化の動きが相次いでいる。

一方で、国際的な人権団体やLGBTQ+支援団体はこうした法改正が性的少数者に対する差別や迫害を助長する可能性があるとして懸念を示している。人権団体は同性愛の犯罪化によって当事者が暴力や脅迫、恣意的な逮捕の危険にさらされる恐れが高まると警告してきた。

今回の刑法施行により、ニジェールは同性愛を明確に犯罪化するアフリカ諸国の一員となった。軍政による統治が続く中、国内の人権状況や国際社会との関係にどのような影響を及ぼすのか、今後の動向が注目される。

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