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タンザニア南部で土砂崩れ、20人死亡、捜索・救助続く


土砂崩れが起きたのは同国南部ムベヤ州郊外の地区。地元当局によると、25~26日にかけて激しい降雨と強風が発生、地盤が緩み、複数カ所で土砂崩れが発生した。
2026年3月26日/タンザニア南部、土砂崩れが発生した現場(AP通信)

タンザニア南部で大雨に伴う土砂崩れが相次ぎ、少なくとも20人が死亡した。地元当局が27日、明らかにした。被災地では家屋の倒壊が相次ぎ、市民生活に深刻な影響が出ている。

土砂崩れが起きたのは同国南部ムベヤ州郊外の地区。地元当局によると、25~26日にかけて激しい降雨と強風が発生、地盤が緩み、複数カ所で土砂崩れが発生した。流れ出した土砂は複数の住宅を直撃し、家屋を押し流したり押しつぶしたりした。これにより多くの住民が巻き込まれ、死者は少なくとも20人に上った。犠牲者の中には幼児も含まれており、被害の甚大さが浮き彫りとなっている。

当局は救助隊を現地に派遣し、生存者の捜索と被害状況の把握を進めているが、土砂や倒壊した建物に阻まれ、作業は難航している。被災地域では複数の住宅が完全に破壊され、数百人が避難を余儀なくされた。負傷者の情報もあり、医療支援の必要性が高まっている。

ムベヤ州の行政責任者は今後も雨が続くとの予報を踏まえ、土砂災害の危険がある地域の住民に対し、速やかな避難を呼びかけている。気象台によると、地盤はすでに大量の水分を含んで不安定な状態にあり、新たな土砂崩れが発生する可能性が高いという。

今回の災害は東アフリカ一帯で続く豪雨の一環とみられる。周辺地域でも被害が拡大し、隣国ケニアでは80人以上が死亡、21の州で被害が報告されている。河川の氾濫も相次ぎ、軍が救助活動に投入されるなど、事態は深刻化している。また、エチオピア南部でも同様に土砂崩れが発生し、80人以上が死亡するなど、広域的な災害となっている。

さらに東アフリカ地域の地域経済共同体「政府間開発機構(IGAD)」の気候予測センターは3月から5月にかけての雨季について、東アフリカの広い範囲で平年を上回る降水量となる可能性が高いと指摘している。これにより、タンザニアを含む複数の国で洪水や土砂災害のリスクが高まっている。

今回の土砂崩れは気候変動の影響とともに、脆弱な住宅構造や災害対策の不足といった地域の課題も浮き彫りにした。特に河川沿いや山間部に居住する住民は危険にさらされやすく、被害が拡大しやすい状況にある。専門家は早期警戒体制の強化や安全な居住地への移転、インフラ整備など、長期的な防災対策の必要性を指摘している。

東アフリカでは近年、異常気象による災害が頻発しており、各国政府と国際社会による連携した対応が求められている。今回のタンザニアの事案はその緊急性を改めて示すものとなった。

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