◎コンゴ民主共和国の東部地域ではアルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのあるジハード組織を含む120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国政府は26日、東部の都市ゴマ(北キブ州)で行われた反国連デモが暴動に発展し、少なくとも5人が死亡、50人が負傷したと発表した。
デモ隊は国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)がこの地域で活動する反政府勢力やジハード組織の暴力に対処できていないと批判し、退去を求めている。
一部の暴徒化した抗議者は25日にMONUSCO本部に押し入り、コンピュータや家具などを略奪した。
政府報道官は「少なくとも5人が死亡、50人が負傷した」とツイートし、国連職員とMONUSCO本部および後方支援基地に対する攻撃を厳しく非難した。
デモ隊はMONUSCOが市民を撃ったと主張しているが、詳細は明らかにされていない。
政府報道官はMONUSCOの治安部隊と現地警察の対応について、「暴力的なデモ隊を解散させるために警告射撃した」と説明している。
また報道官は、「チセケディ(Felix Tshisekedi)大統領は関係機関にゴマの平穏を取り戻すよう命じた」とした。
MONUSCOは2021年6月と2022年6月、中央カサイ州と東部タンガニーカ州の事務所を閉鎖した。国連によると、MONUSCOで働く職員は1万6000人以上にのぼる。
東部地域に拠点を置く反政府勢力「3月23日運動(M23)」の暴力はコンゴとルワンダの衝突に発展したが、両国は今月初めの首脳会談で停戦に合意した。
コンゴ軍とM23の戦闘は一部地域で続いているとみられ、数十万人が避難を余儀なくされている。国際NGOヒューマン・ライツ・ウォッチの報告書によると、M23の火力と防衛力は著しく向上しているという。
北キブ州を含む東部地域ではアルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのあるジハード組織を含む120以上の武装勢力が活動している。