◎マリ北部で進行中のサヘル紛争はブルキナファソにも深刻な影響を与えている。
2022年1月22日/ブルキナファソ、首都ワガドゥグーの通り(Sophie Garcia/AP通信)

1月22日、西アフリカのブルキナファソでジハード組織の勢力拡大に抗議する反政府デモが行われ、一部の抗議者と治安部隊が衝突した。

AP通信によると、治安部隊は石を投げつけてきたグループに催涙ガス弾を撃ち込み、解散させたという。負傷者は報告されていない。

首都ワガドゥグーの通りを行進した数百人はロック・マルク・クリスチャン・カボレ大統領の辞任を要求した。

抗議者のひとりはAP通信に、「ジハード勢力は市民を攻撃し、殺し、国から追い出そうとしています」と語った。「カポレ大統領はジハード勢力に圧倒されています。今の体制を維持すれば、ブルキナファソはアルカイダの王国になるでしょう」

また一部の抗議者は、カポレ大統領が西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)の一員として隣国マリの経済制裁に合意したことに抗議した。

マリの軍事政権は軍事クーデター後に約束した国政選挙を4年延期し、厳しい経済制裁を科された。

マリ北部で進行中のサヘル紛争はブルキナファソにも深刻な影響を与えており、アルカイダとイスラム国関連の組織との戦闘でこれまでに数千人が死亡、約150万人が避難民になった。

ジハード組織の攻撃は衰える気配を見せず、国連によると、昨年末の2週間で地域の住民約12,000人が避難を余儀なくされたという。アフリカ連合軍と対テロ共同作戦を展開しているフランス軍も、最近兵士4人が負傷したと報告している。

フランスはサヘル地域に兵士約5,000人を派遣し、アフリカ連合軍を率いている。ブルキナファソ軍の派遣人数は隣国のマリやニジェールに比べると少ないが、作戦に積極的に関与してきた。

一方、ブルキナファソ政府は先週、セキュリティ上の懸念を理由にフェイスブックへのアクセスを禁じ、クーデターを企てたとされる軍関係者15人を逮捕した。

地元メディアによると、一部の政府および軍関係者はジハード組織との交渉再開に向けた準備を進めていたという。カポレ大統領は先月、対テロ作戦の不始末などを理由に首相を解任した。

政府がジハード組織と停戦に向けた交渉を行ったのは2020年以来と伝えられているが、詳細は明らかにされていない。

22日の抗議デモに参加した男性は、「ジハード組織は地方都市の住民に強権的なイスラム法を押し付け、反対する者を容赦なく殺している」と述べた。「カポレの政策を見直す必要があります...」

アフィリエイト広告
スポンサーリンク