◎最後の国王は2008年に退位した。
ネパールの首都カトマンズで11日、君主制の復活を求める集会が開かれ、数千人が参加した。
人々は18世紀にシャー王朝を興した初代君主シャー国王(King Prithvi Narayan Shah)の像がある広場に集まった。
最後の国王であるギャネンドラ・ビル・ビクラム・シャー・デブ(Gyanendra Bir Bikram Shah Dev)元国王は2008年に退位し、王政は廃止。ネパールは共和制に移行した。
地元メディアによると、王政復古を求める支持者は多く、毎年この時期に集会を開いているという。
過去の集会では一部の暴徒と警察が衝突したこともある。
11日の集会は平和的に行われ、参加者は王室の旗を振り、音楽を演奏し、王政を称賛するスローガンなどを唱えた。
ダハル(Pushpa Kamal Dahal)首相は今週、集会に先駆け、11日を祝日にすると宣言した。
ダハル氏は1996年から2006年にかけて、君主制廃止を目指す「ネパール共産党毛沢東主義派」を率いてきた。
ギャネンドラ元国王は2001年に兄が宮殿内で暗殺されたことを受け王となったが、国民の支持を集められず、2006年に退位を表明した。
2年後、国会は王政廃止を決議。ギャネンドラ元国王は一般市民になった。
集会の参加者たちは政府の祝日宣言と、集会を許可したことを歓迎した。
AP通信の取材に応じた男性は、「今こそ国の象徴となる王が必要だ」と訴えた。