◎このボートは19日早朝、サガイン管区郊外の集落近くを流れるチンドウィン川で沈没したとされる。
2021年6月16日/ミャンマー中部の集落(ロイター通信)

ミャンマー北西部サガイン管区の河川でボートが沈没し、治安部隊の兵士を含む12人が行方不明になっているようだ。ミャンマー国営放送(MRTV)が21日に報じた。

それによると、このボートは19日早朝、サガイン管区郊外の集落近くを流れるチンドウィン川で沈没したという。

MRTVは関係者の話しとして、「民間人6人、サガイン管区当局の職員3人、治安部隊の兵士3人が行方不明になり、捜索活動が続いている」と伝えた。

AP通信は事故を目撃したという集落住民の話しを引用し、「18日夜、治安部隊に守られたボート11隻のうち1隻が何らかの理由で転覆・沈没し、村の大学生3人と成人2人が巻き込まれた」と伝えている。

この住民によると、ボートに乗っていた人の数は分からないものの、12人には見えなかったという。

サガイン管区は2021年2月のクーデターでアウンサンスーチー政権を追放した軍政に対抗する武装勢力の拠点がある。

チンドウィン川は軍の輸送ルートのひとつであり、食料、増援部隊、装備などを運ぶ船やボートが頻繁に行き来している。

またこの川は北部の鉱山からヒスイを運ぶルートとしても知られているようだ。

地元の独立系メディアは沈没したボートに少なくとも100人が乗船していたと主張している。オンラインメディア「ミャンマー・ナウ」は情報筋の話しとして、「地元のレジスタンスが沈没の瞬間を目撃した」と伝えている。

ミャンマー・ナウによると、チンドウィン川では2016年10月にも200人以上を乗せた船が沈没し、70人以上が死亡したという。

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