◎ボルソナロ氏は複数の法廷闘争を抱えており、海外に逃亡する恐れがあるとしてパスポートを没収されている。
ブラジルのボルソナロ（Jair Bolsonaro）前大統領は28日、イスラエルのネタニヤフ（Benjamin Netanyahu）首相から招待状を受け取ったとして、当局にパスポートの返却とイスラエルへの渡航を認めるよう要請した。
ボルソナロ氏は先週、自身のコロナワクチン接種記録を改ざんしたとして起訴された。同氏が起訴されたのは初めて。
ボルソナロ氏は複数の法廷闘争を抱えており、海外に逃亡する恐れがあるとしてパスポートを没収されている。
一方、ニューヨーク・タイムズ紙は28日、ボルソナロ氏が先月首都ブラジリアの在ハンガリー大使館に2泊したと報じた。この証拠とされる監視カメラの映像が流出した経緯は不明である。
ボルソナロ氏がハンガリー大使館に滞在したことが明らかになったことで、ボルソナロ氏が逮捕を免れるために亡命を画策しているという憶測が広がった。
ボルソナロ氏の弁護団は28日、外務省にパスポートの返却を求めたことについて、「亡命や逃亡を図ろうとしているという考えは非論理的である」と一蹴した。
また弁護団はハンガリー大使館に滞在したことを認めたうえで、「それは同盟国との関係を確認する取り組みのひとつである」と主張した。
ハンガリーのオルバン（Viktor Orbán）首相とイスラエルのネタニヤフ氏は共に世界的な極右指導者であり、ボルソナロ氏の盟友である。
ボルソロア氏の後任であるルラ（Luiz Inácio Lula da Silva）大統領はネタニヤフ氏を「戦争犯罪者」と糾弾している。
TVグローボによると、ネタニヤフ氏とボルソナロ氏は5月に面会する可能性がある。ボルソナロ氏に届いた招待状の詳細は明らかになっていないが、何かしらのイベントで面会が計画されているようだ。
