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ドイツ極右AfDが州議会選で歴史的勝利、メルツ政権に打撃、欧州にも警鐘

AfDは今回の選挙で州議会83議席のうち39議席を獲得し、単独過半数にはわずかに届かなかった。
ドイツのメルツ首相(ロイター通信)

ドイツ東部ザクセン・アンハルト州で6日に行われた州議会選挙で、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が歴史的な勝利を収めた。AfDは得票率44%超を獲得し、2021年の20.8%から大幅に勢力を伸ばした。一方、メルツ(Friedrich Merz)首相率いる保守系の与党・キリスト教民主同盟(CDU)は17%にとどまり、政権に対する有権者の不満が鮮明に表れた。

AfDは今回の選挙で州議会83議席のうち39議席を獲得し、単独過半数にはわずかに届かなかった。しかし、戦後のドイツで極右政党が州政府を主導する可能性が現実のものとなった点は大きい。これまでCDUを含む主要政党は、AfDとの連立や協力を拒む「防火壁(ファイアウォール)」を維持してきたが、AfDはCDUの議員らに協力を呼びかけ、政権樹立への道を探っている。

AfD躍進の背景には、移民問題だけでなく、生活費の上昇や経済への不安、エネルギー価格、年金政策などへの不満がある。特に旧東ドイツ地域では、統一後も西側との経済格差や政治的疎外感が残り、既存政党への不信が強まっている。AfDの州首相候補であるジークムント(Ulrich Siegmund)氏は若者や男性、労働者層から幅広い支持を集めた。

メルツ氏にとっても今回の結果は大きな打撃となった。メルツ氏はAfDとの協力を明確に否定し、同党の勝利は外国企業の投資を遠ざける可能性があると警告してきた。しかし選挙結果は、連邦政府の経済政策や生活問題への対応に対する「不信任」の意味合いを持つと分析されている。CDU内部でも、AfDの急伸を受けて今後の戦略を巡る議論が強まる可能性がある。

さらに、この結果はドイツ国内にとどまらず、欧州全体にも波紋を広げている。フランス政府の高官はAfDの勝利に懸念を表明し、ポピュリズムや極右勢力の台頭が欧州各国で共通する問題になっているとの認識を示した。

ザクセン・アンハルト州は人口規模の小さい州だが、今回の選挙結果が持つ政治的意味は大きい。AfDは2029年の連邦議会選挙を見据え、今回の勝利を政権奪取への足掛かりと位置付けている。ドイツの主要政党がAfDへの対応と有権者の不満をどう両立させるかは、今後のドイツ政治だけでなく、欧州の政治秩序を左右する課題となる。

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