◎37歳のエスペン・アンデルセン・ブローテン容疑者は5人を殺害したことを認めた。
2021年10月15日/ノルウェー、首都オスロの西に位置するコングスベルグ、弓矢攻撃の犠牲者を追悼する人々(NTB Scanpix/AP通信)

ノルウェーの現地メディアによると、10月13日に弓矢で市民5人を殺害した容疑者は精神疾患を患っている可能性が高いという。

37歳のエスペン・アンデルセン・ブローテン容疑者は5人を殺害したことを認めた。

事件は13日の現地時間18時頃に首都オスロの西に位置するコングスベルグで発生した。犠牲者は女性4人と男性1人の計5人で、3人が負傷し病院に搬送された。

地元メディアによると、ブローテン容疑者はコングスベルグの住宅街を移動し、様々な場所で攻撃を繰り返したという。警察は通報を受けてから約30分後に容疑者を取り押さえた。対応に当たった警察官は威嚇射撃を行ったと伝えられている。

ノルウェー警察のパー・トーマス・オムホルト氏は15日の記者会見で、「容疑者の精神医学的評価に向けた準備を進めている」と述べた。「取り調べはまだ初期段階ですが、当局はメンタルヘルスが大量殺人の背景にあるかもしれないと考えています...」

オムホルト氏は、「当局は復讐、衝動、ジハード、挑発、怒りなどが動機である可能性も考慮し慎重に調査を進める」と強調した。オムホルト氏によると、「ブローテン容疑者は市民の殺害を認めたが、罪は認めなかった」という。

法的に責任を負わせることができるかどうかを判断するには完全な精神医学的評価が必要であり、評価には少なくとも数カ月かかると見込まれている。

ブローテン容疑者の弁護士を務めるフレドリック・ノイマン氏は地元の日刊紙VGの取材に対し、「ブローデン氏の言動と意思は一致していない可能性がある」と述べた。「完全なメンタル調査は事件の全容を明らかにするでしょう...」

一方、ノルウェー国家公安警察(PST)はブローテン容疑者を監視していたと伝えられているが、監視対象になった経緯などは明らかにされていない。

地元メディアによると、ブローテン容疑者は2016年にイスラム教に改宗したという。また、住居侵入、大麻所持、家族に対する脅迫などの容疑で起訴され、有罪判決を受けていたことも明らかになった。

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