ハンガリー議会選挙の結果確定、野党TISZAが3分の2超、新政権発足へ
今回の選挙ではTISZAが約16年間続いたオルバン首相の与党フィデス・ハンガリー市民同盟を圧倒し、歴史的な政権交代を実現した。
のマジャル党首(ロイター通信).jpg)
ハンガリーで4月12日に行われた議会選挙(一院制、定数199)の結果が確定し、新興政党TISZA(尊敬と自由)が3分の2以上の議席を獲得した。現地メディアが18日に報じた。
選挙管理委員会の18日付けのデータによると、郵便投票や在外公館での投票、再配分票などを含めた最終結果が確定。TISZAは199議席中141議席を獲得した。これは憲法改正に必要な3分の2を大きく上回る結果で、暫定段階の138議席からさらに上積みされた。
今回の選挙では同党が約16年間続いたオルバン(Viktor Orbán)首相の与党フィデス・ハンガリー市民同盟を圧倒し、歴史的な政権交代を実現した。フィデスは議席を大幅に減らし、最終的に50議席余りにとどまるなど、勢力の縮小が鮮明となった。
マジャル氏は18日、この結果について「前例のない委任」と位置付け、強い政治的正当性を得たとの認識を示した。圧倒的多数を背景に、これまでの統治体制や法制度の見直しに踏み出す構えであり、特に司法制度や汚職対策の強化を優先課題とする方針である。
このような大差の勝利は国内政治の方向性を大きく変える可能性を持つ。ハンガリーではこれまで、オルバン政権下で法の支配や報道の自由を巡る問題が欧州連合(EU)との対立を招いてきた。新政権はEUとの関係改善を掲げ、凍結されているEU資金の解除を目指すとみられている。
市場もこうした変化に敏感に反応している。政治の安定化や対EU関係の改善期待から、ハンガリー資産に対する投資家心理は一定の改善を見せている。一方で、経済の基礎的条件や財政状況には依然として不透明要因が残り、短期的な見通しには慎重な見方もある。
また、圧倒的多数の獲得は政策遂行の迅速化を可能にする一方、権力集中への懸念も伴う。議会で反対勢力が弱体化する中で、制度改革がどの程度透明性と合意形成を伴って進められるかが今後の焦点となる。
マジャル政権は5月にも発足する見通し。発足直後から迅速な政策実行を迫られる。選挙で示された国民の強い支持を背景に、ハンガリーが欧州の中でどのような立ち位置を再構築していくのかが注目される。
