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▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は14日午後の時点で5万983人、負傷者は11万6274人となっている。
2025年4月13日/パレスチナ自治区、ガザ市(Getty Images/AFP通信)

イスラエル軍が14日、パレスチナ・ガザ地区北部などを空爆・砲撃し、少なくとも15人が死亡、数十人が負傷した。保健当局が明らかにした。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、北部ジャバリアなどで大きな爆発が確認され、避難所として利用されていた建物少なくとも2棟が倒壊したという。

イスラム組織ハマスは14日、イスラエルが提示した新たな停戦案を検討中であり、できるだけ早く答えを出すと表明した。

アルジャジーラは情報筋の話しとして、「ハマスはイスラエルの要求に不満を示している」と伝えている。

ハマスの代表団は13日、エジプトの首都カイロでエジプトとカタールの調停者と会い、停戦に向けた間接協議を本格化させた。

イスラエルは取引条件の変更を求めており、▽パレスチナ人捕虜と引き換えにガザで拘束されている生存者のうち11人を解放すること▽停戦延長をハマスに要求している。

またイスラエルは▽ハマスの武装解除▽指導者たちをガザから追放▽ガザの支配権をイスラエル軍に引き渡すことを望んでいる。

これに対し、ハマスはイスラエルに戦争の即時終結を求め、イスラエル軍がガザに対する攻撃を再開することを可能にする部分的な停戦は受け入れられないと主張している。

またハマスはエジプトが主導するガザ再建計画で提案されているように、ガザの支配権をパレスチナ自治政府に譲る用意があるとしているが、イスラエルによるパレスチナ領土の占領が続く限り、武装解除には応じないとしている。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は14日午後の時点で5万983人、負傷者は11万6274人となっている。

イスラエル軍が3月18日に空爆を再開して以来、1700人近くのパレスチナ人が殺害され、40万人以上が強制退去を余儀なくされた。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

国連は14日、イスラエル軍がガザ市北部のアル・アハリ病院を攻撃したことに深刻な懸念を表明した。

国連のデュジャリック(Stephane Dujarric)報道官は声明で、「グテレス事務総長はイスラエル軍による13日のアル・アハリ病院への攻撃を深く憂慮している」と述べた。

またデュジャリック氏は「この攻撃はアル・アハリ病院を機能不全に陥れ、すでに荒廃している同病院の医療システムに深刻な打撃を与えた」と非難した。

イスラエルは7週間前にガザ国境を封鎖。それ以来、物資の搬入は完全に滞っている。

この結果、地区内のパン屋は全て閉鎖。負傷者の治療に必要な医薬品の大半が枯渇する事態となっている。国連は「未曽有の大飢饉」が迫っているとして、イスラエルに封鎖を解除するよう呼びかけている。

イスラエル政府は停戦第1段階を4月20日まで延長するという米国の提案を支持。ハマスに人質を解放するよう圧力をかけてきた。

ガザには59人の捕虜が残っており、そのうち24人はまだ生きているとみられる。

双方は仲介国を通じていくつかの要求を提示している。

第2段階の交渉では▽イスラエル軍がガザ地区から完全に撤退すること▽パレスチナ人受刑者を解放する代わりに残りの人質を解放すること▽すべての軍事作戦と敵対行為を永久に停止することなどが協議される予定であった。

トランプ米政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使は停戦第1段階を4月20日まで延長し、▽ハマスが最初の日に人質の半分を解放▽残りの人質は恒久的な停戦について合意に達したときに解放すると提案していた。

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