イエメン・フーシ派「米イスラエルへの攻撃準備できている」
フーシ派の報道官はテレビ演説で、米イスラエル側に他国が加わる場合や、紅海がイラン攻撃に利用される場合には即座に行動すると警告した。
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イエメンの親イラン組織フーシ派は27日、米国とイスラエルによる対イラン戦争の拡大を受け、「引き金に指をかけている」と述べ、情勢次第で直接的な軍事介入に踏み切る可能性を示唆した。
フーシ派の報道官はテレビ演説で、米イスラエル側に他国が加わる場合や、紅海がイラン攻撃に利用される場合には即座に行動すると警告した。
フーシ派は具体的な軍事行動の内容には言及していないが、長距離ミサイルや無人機(ドローン)による攻撃能力を有し、紅海の海上交通に影響を与える潜在力を持つ。そのため、本格的に参戦すれば、地域紛争はさらに広域化する恐れがある。
今回の発言の背景には2月末に始まった米イスラエルによる対イラン攻撃と、それに対するイランおよび同盟勢力の反発がある。すでにレバノンのヒズボラやイラクの親イラン民兵などが戦闘に関与し、中東全域で緊張が急速に高まっている。
フーシ派はパレスチナ自治区やレバノン、イラクを含む「抵抗の枢軸」の一員として、米国とイスラエルの攻撃停止とガザ停戦の履行を求めてきた。これまでは2023年10月のガザ紛争以降、紅海での商船攻撃やイスラエルへのミサイル・ドローン攻撃を実施してきたが、2025年の停戦後は活動を抑制していた。しかし今回の声明は、再び軍事行動を再開する可能性を示すものとなっている。
特に懸念されるのは、紅海とアデン湾を結ぶバブ・エル・マンデブ海峡への影響である。この海域は欧州とアジアを結ぶ重要な海上輸送路であり、封鎖や攻撃が発生すれば、エネルギー供給や国際物流に深刻な打撃を与える可能性がある。実際、フーシ派は過去にも同海域での攻撃を通じて国際航路に混乱をもたらしたことがある。
専門家の間では、フーシ派が実際に参戦するかどうかは、イラン本土への攻撃の規模や戦況の推移に大きく左右されるとの見方が出ている。現時点では警告にとどまるものの、戦争の激化に伴い新たな戦線が開かれる可能性は否定できない。
米国とイスラエルによるイランへの攻撃が続く中、フーシ派の動向は中東情勢の不安定化を左右する重要な要因となっており、国際社会は地域全体への波及を警戒している。
