◎この夏、異常気象に見舞われているのは中国だけではない。
2022年7月16日/中国、甘粛省、増水で崩壊した橋(Chinatopix)

中国の国営メディアは17日、南西部と北西部で大雨による洪水被害が相次ぎ、少なくとも12人が死亡、数千人が避難を余儀なくされたと報じた。

新華社通信によると、南西部の四川省では複数の地域が浸水し、少なくとも6人が死亡、12人が行く不明になったという。同省では少なくとも1300人が公共施設などに避難した。

北西部の甘粛省隴南市(ろうなんし)でも6人の死亡が確認され、約3000人が避難を余儀なくされたと伝えられている。

新華社通信によると、隴南市の12時間雨量は7月の平均雨量の2倍に達したという。

この荒天は東部浙江省(せっこうしょう)や上海市周辺に流れ込んだ暖気が引き起こしたもので、この地域の先週の最高気温は40度を超えた。

中国の気象専門家によると、同国のゲリラ豪雨や異常な高温の発生頻度はここ数年で劇的に上昇したという。暖かい空気は積乱雲の発生を促し、ゲリラ豪雨を引き起こす。

この夏、異常気象に見舞われているのは中国だけではない。ドイツでは熱波による干ばつでライン川の水位が低下し、貨物輸送に深刻な影響が出ている。

米国南部では熱波による高温。西欧の地中海に面する地域には北アフリカの暖気が流れ込み、異常な高温と干ばつによる山火事が相次いでいる。

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