◎市内ではオミクロン株の感染が急速に広がっており、医療機関と隔離施設に大きな圧力がかかっている。
2022年2月25日/香港の医療機関、中国のシノバックワクチンを注射される少年(Kin Cheung/AP通信)

2月25日、香港の保健当局は1日あたりのコロナウイルス新規陽性が初めて10,000件を超えたと発表した。

市内ではオミクロン株の感染が急速に広がっており、医療機関と隔離施設に大きな圧力がかかっている。

25日の新規陽性は10,010件、死亡者も過去最多を更新する50人だった。保健当局によると、亡くなった人の大半はワクチンを接種していない高齢者だという。

香港政府は本土の「ゼロコロナ政策」に近い対策で感染急拡大に歯止めをかけようとしており、来月には市内の全住民にPCR検査を3回実施する予定である。

香港政府を支援するために現地入りした本土の建設作業員は急ピッチで隔離施設の建設を進めている。市内で陽性診断を受けた症状のある患者は病院、無症状者は隔離施設に入る必要があり、自宅待機は認められていない。隔離期間は最低14日間。

市内では今週から専用アプリによるワクチンパスポートシステムが導入され、飲食店、スポーツジム、ショッピングモールを利用する際の提示が義務付けられた。

現地メディアによると、市内のワクチン接種センターや医療機関には多くの未接種者が列を作っているという。

子供と一緒にワクチンを接種した女性はAP通信の取材に対し、「中国産ワクチンに抵抗はあるが、パスポートが導入されたので打つしかないと思った」と語った。

女性と子供が接種したシノバック・バイオテックワクチンは世界保健機関(WHO)の緊急使用承認を得ている。

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