6月8日からの再開を目指す協会、選手たちは・・・
プレミアリーグ再開
マンチェスター・シティFCのストライカー、セルジオ・アグエロ氏は、パンデミックの最中にリーグが再開される可能性について、「怖い」と語っている。
プレミアリーグは6月8日からの再開を目指し当局と調整を進めている。5月1日に各チームの代表者たちが集まり、再開に向けての条件やオプション等を話し合うとのこと。なお、5月18日からチームトレーニングは再開される予定だ。
31歳のアグエロ氏はアルゼンチンのテレビ局El Chiringuitoの取材に対し、「大多数の選手は家族と一緒に生活している。私は自宅でガールフレンドと一緒に生活している。お互い、他の人と接触することはない。しかし、私が外に出てウイルスを自宅に持ち帰れば。他の選手も同じだ。皆、家族を守りたいと思っている」と述べた。
プレミアリーグは3月13日から全ての試合を中止している。40億ドル規模の巨大市場、世界屈指の人気リーグが途中で中止になれば、選手、スタッフ、関係者、試合を心待ちにしているたくさんのファンに大きなダメージを与えるだろう。現在、全てのクラブは残り試合の再開を望んでいる。
試合は無観客で行われる可能性が極めて高い。しかし、観戦することはできなくても、中継されれば自宅待機中のファンに戦いを届けることができるだろう
イギリス国内の感染者数は減少傾向にあるが、1日当たりの死亡者数はいまだに数百名規模。26,000人以上が命を落とした。ロックダウンおよび社会的距離の確保、その他の規制が緩和されるのは当分先の話になりそうだ。
プレミアリーグは以下の感染予防対策を準備、遵守すると発表している。
●選手たちは週に2回PCR検査を受ける
●各クラブは関係者用にドライブスルー方式の検査施設を設置
●選手は試合中もマスク装着
●敷地内での食事、シャワーの使用を禁止。食事が必要な場合は、車内で食べる
●医療スタッフは完全防備を徹底。必要な医療のみ許可される
●試合前のミーティングなど、人が密集する機会を極力減らす
スポーツ用フェイスマスク
ブライトンFCのストライカー、グレン・マレー氏は、リーグの提案した「試合中のスポーツ用フェイスマスク着用」について、「非常に厳しく、不快なものになるだろう。コートを全力で走り、息を切らし、ボールをコントロールする。試合中のフェイスマスクは自然なものではない。多くの選手がはぎとるだろう」と述べた。
またマレー氏は、「リーグを再開させたい理由は理解できる。しかし、賢明なタイミング、方法、選手や関係者の安全を保つことが最も重要だ。スタジアムへ緊急出動する救急車は負傷した選手を乗せる。ウイルス感染者が搬送されてはならない」と付け加えた。
アーセナル、ブライトン、ウェストハムはリーグ再開の準備に伴い、トレーニングの場を開放した。
イギリス国民がプレミアリーグの再開を熱望していることは確かであろう。しかし、いくら無観客で試合を行うとはいえ、その場で戦う選手たちの安全が100%保証されることはない。PCR検査を完璧に行ったとしてもだ。
スター選手たちも国民と同じく、家族を養っている。子供もいるし、両親、祖父母と生活している者もいるだろう。アグエロ氏とマレー氏がリーグ再開を恐れるのは当然である。
試合が再開されることで、一部のファンが不要に外出、集合し応援する可能性も懸念されている。それだけ皆、地元のチームを愛しているのだろうが、コロナウイルスの終息が見通せない今、新たなクラスターを発生させれば目も当てられない事態になる。リーグの責任を問う声が出てくるかもしれない。
プレミアリーグ再開への準備が進む今、スター選手たちはどのような反応を見せるのか。そして、再開を望まない選手が大多数を占める事態になれば、協会はどのように対応するのか。
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This sounds like slaves being forced into the arena against invisible gladiators in front of soulless non-existent audience to please the big bosses and their bulging money bags
— Mark Thorndyke (@MarkThorndyke) April 30, 2020
BBC Sport - Sergio Aguero: Players 'scared' about Premier League return https://t.co/eBnWLHr7pO