パンデミックは去り、コロナウイルスに対する透明性を評価された中国
3月中旬以降、中国国内のコロナウイルス感染者は減少を続け、死者はほとんど報告されなくなった。当局は感染防止に成功したと情報を発信・主張し続けており、企業活動も徐々に再開しつつある。
当局は国内のコロナウイルスに関連する情報を世界と共有している。7日現在の感染者数は81,740人、3,331人の死亡が確認された。
コロナウイルスの「震源地」と言われる中国は、パンデミックの対応を高く評価されている。WHOのテドロス事務局長は「発生を検出/確認した速度」と「透明性への取り組み」を絶賛した。しかし、世界はこの発言を白い目で見ている。
コロナウイルスを「中国ウイルス」と表現したトランプ大統領は、中国の感染者数、死者数が「過少に報告されている」と非難してきた。世界中で感染者が激増している中、中国だけが感染を完全に抑えた、と主張しているが、正確な数値を報告していない、という懸念は日々高まっている。
世界中が不信感を持つ理由は説明不要であろう。中国が情報を隠蔽し、意図的に操作していることは周知の事実であり、「オオカミ少年」であることも歴史が証明している。
中国の隠ぺいの歴史は以下の通り。あくまで「抜粋」である。
●天安門事件、当局は死者319人と発表しているが、少なくとも10,000人以上の一般市民が虐殺された、と各国の機密文書/諜報機関は報告している。
●GDP、一部の地域が虚偽のGDP数値を当局に提出、処分されている。
●文化大革命、当局は犠牲者を公表していない(分かっていないのだろう)。死者数には諸説あるが、1億人以上が何らかの不利益を被り、酷い地域では「共食い」も発生した、と報告されている。
●歴史改変、当局は様々な「失態」を公式文書から抹消。当然、教科書にも記載されていない。
コロナウイルスは、遅くとも2019年12月には武漢で蔓延し始めていたことが分かっている。しかし、当局はその事実を隠蔽し続け、「リー・ウェンリャン氏」の内部告発に発展した。
当局は真実を公表したリー氏に対し、「インターネットで虚偽の情報を世界に拡散、国家転覆を図った」と指摘し、懲戒書へのサインを強要、訓戒処分を下した。そしてリー氏自身もコロナウイルスに感染しており、2月6日に死亡した。
リー氏への扱いに対し、世界、そして中国国内からも異論が噴出。3月5日、当局はコロナウイルスの蔓延を防ぐべく模範的な行動を示したとリー氏を賞賛、表彰した。
当局がコロナウイルスの感染者数および死者数を隠蔽する理由は複数ある。
・想像以上に感染が拡大し、手に負えない状態にある
・パニックを防ぎたい
・中国の地位を急ぎ回復したい
中国はコロナウイルスを抑制する可能性のあるワクチンの人体実験に着手、第一段階を終えたと主張している。世界に提供するデータが正確か否かは不明だが、当局がコロナウイルスによるパンデミックを終息させる、と「アピールしたい」ことは確かであろう。
BBC News - Coronavirus: Why China's claims of success raise eyebrows https://t.co/ViKDXSPzNq
— Kerry Collison (@kerrycollison) April 7, 2020
Do it for the Tibetans. Do it for the 1 million Uighurs locked up in camps. Do it for the 1.3 billion Chinese men, women & children denied basic human rights. Do it for Dr. Li Wenliang who tried to sound the alarm about the coronavirus outbreak.
— UN Watch (@UNWatch) April 7, 2020
Sign: https://t.co/LxqM3V9XGZ
American president Donald Trump has just issued a tweet saying the World Health Organization 'blew it' when it comes to the coronavirus pandemic despite being 'funded largely by the United States.' Calls the approach 'China centric' and adds: 'We will be giving that a good look.' pic.twitter.com/zEpeRHHSEC
— CBC News Alerts (@CBCAlerts) April 7, 2020