◎イスラム国(ISIS)は自爆テロを実行したという声明を発表し、実行犯の写真も公表した。
2021年8月26日/アフガニスタン、首都カブールの国際空港近く、自爆テロ発生直後の様子(ワリサ・バウン/AP通信)

米主要メディアによると、アフガニスタンのカブールにあるハミド・カルザイ国際空港で発生した自爆テロの犠牲者は70人を超え、100人以上が負傷したという。

AP通信は、「死亡者の中には米海兵隊員11人と海軍衛生兵1人が含まれ、さらに米兵10人以上が負傷し、犠牲者はさらに増える可能性がある」と政府当局者のコメントを引用した。

米国防総省のジョン・カービー報道官は、「ハミド・カルザイ国際空港のアビー・ゲートの近くで最初の爆発が発生し、その後アビー・ゲートから少し離れたバロン・ホテルまたはその近くで2回目の爆発が発生したことを確認した」とツイートした。

タリバンの報道官は自爆テロを厳しく非難した。「当局は米軍が管理する地域で2度爆発が発生したことを確認しました。私たちはこの恐ろしい攻撃を非難し、犯行に関わった者を裁判にかけるための措置を講じます...」

テロから数時間後、イスラム国(ISIS)は自爆テロを実行したという声明を発表し、実行犯の写真も公表した。

SITEインテリジェンスグループによると、ISISが運営するアマーク通信は攻撃に関するレポートを発行したという。ISISは声明の中で、「ホラーサーン州の戦士はすべての治安要塞を通過し、米軍から5メートル以内の距離に到達した」と述べた。「戦士は爆発ベルトを爆発させ、60人を殺害し、100人以上を負傷させた...」

ジョー・バイデン大統領は先日、「ISIS関連のジハード勢力であるISIS-Kが地域の安全に深刻な脅威をもたらすという報告を受けた」と述べていた。

ISIS-Kは東部ナンガルハール州に拠点を置くジハード組織で、2015年1月以降の対イスラム国戦争でアフガン米連合軍に敗れ、解体されたと信じられている。

ISIS-Kは学校や病院の産婦人科病棟などを襲撃し、少女、妊婦、乳児を虐殺する近年最悪の残虐行為で非難されていた。

タリバンとISIS-Kは一線を画していると信じられている。ISIS-Kは以前、カタールの首都ドーハで行われたタリバンとアフガン当局の和平に向けた交渉を却下し、「タリバンは西側諸国に対するジハードと戦場を放棄した」と非難していた。

一方、米国中央軍司令官のケネス・マッケンジー将軍は国防総省の記者会見で、「攻撃は非常に現実的な脅威」と述べた。「攻撃は続くと信じています。敵の願望は非常に現実的な脅威です」

マッケンジー将軍はタリバンに手を差し伸べる(捜査に協力する)可能性もあると示唆し、新たな攻撃に備えできる限りのことをすると強調した。また、攻撃後もカブールの空港における避難作戦は継続中と述べた。「最優先事項は米国民の避難であり、進行中の避難作戦は攻撃を受けても継続できるように設計されています」

マッケンジー将軍は記者から「実行犯を追跡するか?」と質問され、「関係している者を見つけることができれば、追いかける」と答えた。

バイデン大統領は現地時間午後5時に演説を行う予定。その後、5時45分からホワイトハウスの記者会見に移行すると伝えられている。なお、26日に予定されていたイスラエルのナフタリ・ベネット首相とバイデン大統領の首脳会談は延期された。

2021年8月26日/アフガニスタン、首都カブールの国際空港近く、自爆テロに巻き込まれた人々(Storyful/AliHassani/ABCニュース)
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