◎共和国前進(REM)のオーロール・ベルジェ議員は出口調査の結果を「平手打ち」と呼んだ。
共和国前進(エンマルシェ/REM)のエマニュエル・マクロン大統領と国民連合(RN)のマリーヌ・ル・ペン党首(EPA通信/ロイター通信/Getty Images)

6月20日、フランスの第1回地方選挙の出口調査結果が公表された。イプソスの調査によると、エマニュエル・マクロン大統領の共和国前進(エンマルシェ/REM)と極右の国民連合(RN)の支持は予想されていたほど伸びなかったという。

<仏第1回地方選挙出口調査>
1位:共和党 27.2%
2位:RN 19.3%
5位:REM 11.2%

地元メディアは、REMは第2回選挙に進むために必要な10%は下回らないだろうと報じた。

REMのオーロール・ベルジェ議員は出口調査の結果を「平手打ち」と呼んだ。

政権交代を狙うRNのマリーヌ・ル・ペン党首は1位を目指していたが、支持は予想以上に伸びなかった。

ル・ペン党首は20日、過去最低の投票率(全体の68.5%が棄権)を「大惨事」と表現し、「マクロン政権は政府機関の信頼を失い、悲惨な結果を招いた」と非難した。「現実を見てください。マクロン大統領に不信感を抱く人々、70%近くの有権者が棄権しました。有権者は何も変わらない、全て奪われたという思いで棄権したのです...」

今回の地方選挙は2022年大統領選挙の前哨戦として注目を集めていたが、マクロン大統領は気分屋のフランス人の気分を損ね、厳しい結果を突き付けられた。

REMが地方選挙に立候補したのは今回が初めて。前回の地方選挙(2015年)の際、同党は存在しなかった。

地元メディアは、「REMはそもそも勝利を期待されていなかった」と報じた。

REMのスタニスラス・ゲリーニ党首は先月、AFP通信のインタビューの中で、「私たちは難しい戦いを強いられるだろう」と述べた。「政権を握っている政党は地方選挙で苦戦します。有権者は私たちの首を絞めるでしょう...」

出口調査の結果はゲリーニ党首の予想よりはるかに悪かったと伝えられている。REMの候補者はどの地域でも勝利を得ることはできなかったが、第2ラウンドに必要な票は確保した。

第1回投票はコロナウイルスの影響で約3か月延期された。第2回投票は6月27日に予定されている。

最新の世論調査によると、ル・ペン党首は2022年大統領選挙第1回投票で首位に立つと予想されているという。なお、RNは地域圏の選挙で第1党に選ばれたことはない。

マクロン大統領は今月初めに行った地方遊説イベント「ツアー・ド・フランス」の中で、極右と伝えられている男に平手打ちされた。

2021年6月8日/フランス南東部、ドローム県のタン=レルミタージュ、エマニュエル・マクロン大統領(EPA通信)
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