◎5,000台以上の大型トラックがドーバー港で待機を余儀なくされている。
◎フランス政府は「入国前のコロナ検査と陰性確認」を求めている。
12月23日、コロナウイルス変異種がもたらした英ー仏貿易の混乱はほとんど解消されず、5,000台以上の大型トラックがドーバー港で待機を余儀なくされている。
一部のトラックがドーバー海峡を横断し始めたが、そのスピードはとても遅く、当局は「混乱が解消されるまで少なくとも数日かかる」と警告し、不満を募らせる運転手と警察の衝突を引き起こした。
BBCニュースは、「ブレグジット後の貿易協定が成立しなかった場合に直面する混乱の前兆」と報じた。
スコットランドの運転手、ベン・リッチェンハイムはABCニュースの取材に対し、「トラック駐車場に大きな動きは見られない。私たちは混乱し、当局も混乱している。本当の行き詰まりです」と述べた。
ボリス・ジョンソン首相がコロナウイルス変異種の情報を公開した後、50ヵ国以上がイギリスからの入国を禁止すると発表した。
この入国禁止措置は、ロンドンおよび南東部がロックダウンに突入した直後に発生し、イギリス市民は変異種、貿易協定交渉決裂、そして食糧危機の恐怖に直面した。
一部のヨーロッパ諸国はイギリスに対する入国制限を緩和したが、多くは禁止を維持したままである。そして、イギリスに最も大きなダメージを与えたのがフランスの貨物輸送禁止措置だった。
この時期、イギリスの市場に並ぶ果物や野菜は大陸から運び込まれる商品に大きく依存している。ドーバー海峡が封鎖されたことで、スーパーマーケットの生鮮食品売り場は混乱に陥った。
イギリス当局によると、23日朝から乗用車約700台、バン50台、大型トラック20台がドーバー海峡を横断し、新たなトラックの波がドーバー港の駐車場に押し寄せたという。
ケント郡評議会のロジャー・ゴフ氏はBBCニュースの取材に対し、「最も難しい課題はドーバー港までのルートを確保し、道路の混雑を緩和させることだ」と語った。
ロジャー・ゴフ氏:
「乗用車の混雑はユーロトンネルである程度解消できる。しかし、港に貨物を運び込むことはとても難しい」
「イギリス当局はフランスに対し、カレー港からの物資輸送を速やかに再開し、混乱の解消をサポートしてほしいと協力を呼びかけている」
イギリス運輸省によると、ドーバー港およびその周辺に待機している大型トラックは5,000台を超えたという。
フランス政府は「入国前の陰性確認」を求めている。運転手にコロナ検査を提供しているドーバー港の当局者は、「順番を待ち、検査を受け、陰性と確認されるまで動いてはいけない」と呼びかけた。
カレー港でもイギリスに入国する運送業者にコロナ検査を提供している。
ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、イギリスの12月23日の新規陽性者数は過去最高を更新する39,237件、死亡者は744人だったという。
マット・ハンコック保健相は23日の記者会見で、「より多くの市民が厳しい制限を受ける。また、南アフリカから別の変異種が持ち込まれた」と述べ、同国からの入国を制限すると発表した。
フランスの港湾局長、プイ・セソー氏はAP通信の取材に対し、「ブレグジット後の準備を進めていたが、混乱に陥った」と語った。
プイ・セソー港湾局長:
「フランスとイギリス当局は新しい税関書類とコロナウイルス検査を同時にチェックしなければならない」
イギリスのクリスマスロックダウン(12月20日~)
・必須小売店(食料品店、薬局など)以外はすべて閉鎖。
・ジムと屋内プールは閉鎖。屋外プール、スポーツコート、ゴルフコースは営業可能。
・ティア4エリアの市民は、限られた理由(仕事、教育など)を除き旅行禁止。
・共同の宗教施設(礼拝所など)は営業可能。
・結婚式などのイベントは原則禁止。
・クリスマスパーティは最大2世帯まで。
・ティア4エリアの市民はクリスマスパーティに参加できない。
・他の世帯に会う場合、できるだけ早く、少なくとも5日間、不要な社会的接触を停止する。
・クリスマスパーティは個人の家や庭、礼拝所、公共の屋外スペースでのみ開催可能。
・子供もガイダンスに従うこと。
・別居中の親とその子供の接触は免除される。
<70歳以上の方への注意事項>
・可能な限り、屋外で人と会うこと。
・定期的に手を洗う。
・社会的距離を確保する。
・屋内で会う場合、換気を徹底する。