◎イギリスからの入国を禁止した国は40ヵ国を超えた。
◎コロナウイルス変異種は強い感染力を持っていると伝えられているが、「致命的である」という証拠はまだ確認されていない。
EPA/イギリス

12月21日、イギリス国内で発見されたコロナウイルス変異種の混乱が世界に拡散した。

EU加盟国はイギリスからの入国を禁止すると発表。他国も追随し、入国禁止措置を課した国は40ヵ国を超えた。

デンマーク国内でも変異種が確認され、隣国スウェーデンは旅行者の入国を禁止した。また、オーストラリア、イタリア、オランダでもこれまでのコロナウイルスとは異なる種が確認されている。

AP通信によると、スウェーデンのミカエル・ダンベリ内務省は取材に対し、「デンマーク人はクリスマスプレゼントを買うためにスウェーデンに足を運ぶ。リスクは犯せない」と語ったという。

コロナウイルス変異種は強い感染力を持っていると伝えられているが、「致命的である」という証拠はまだ確認されていない

イギリスに対する入国禁止措置が世界に広がったことを受け、世界保健機関(WHO)は変異種のリスクについて声明を発表した。

WHOのマイク・ライアン博士は12月21日の記者会見で、「変異種は想定内。制御不能ではない」と述べた。なお、イギリスのマット・ハンコック保健相は前日の声明で「極めて危険」と市民に警告している。

EPA/スウェーデン

フランス政府はイギリス人と「貨物」の入国を禁止し、ドーバー港は大混乱に陥った。

ボリス・ジョンソン首相は声明で、「エマニュエル・マクロン大統領と協力してこの問題に対処する。速やかに解決することを望む」と述べた。

フランスのクレマン・ポーヌ運輸相は、「12月22日までに、現在の旅行者と大型トラックの受け入れ禁止に代わる新しい措置を発表する」と述べた。

BBCニュースによると、EU本部でも入国禁止に代わる新たな措置が検討されており、今後は、「イギリスからの入国者に出発前のコロナ検査と陰性の確認を要求する可能性が高い」という。

イギリスからの入国を禁止した国はEUの他にインド、イラン、カナダなど。

アメリカはまだ措置を発表していない。ただし、ブリティッシュ・エアウェイズとデルタ航空は、イギリス国内でコロナ検査を受け、陰性を確認した乗客のみ、ジョン・F・ケネディ空港(NY)に飛ぶことを許可している。

サウジアラビア、クウェート、オマーンは、国際線の受け入れを完全に停止した。

ジョンソン政権はクリスマスロックダウン、ブレグジット、そしてコロナウイルス変異種への対応を求められている。

2020年12月21日 AP/イギリス、ロンドン、ボリス・ジョンソン首相

イギリスのクリスマスロックダウン(12月20日~)

制限は12月30日に見直される

・必須小売店(食料品店、薬局など)以外はすべて閉鎖。
・ジムと屋内プールは閉鎖。屋外プール、スポーツコート、ゴルフコースは営業可能。
・ティア4エリアの市民は、限られた理由(仕事、教育など)を除き旅行禁止。
・共同の宗教施設(礼拝所など)は営業可能。
・結婚式などのイベントは原則禁止。
・クリスマスパーティは最大2世帯まで。
・ティア4エリアの市民はクリスマスパーティに参加できない。
・他の世帯に会う場合、できるだけ早く、少なくとも5日間、不要な社会的接触を停止する。
・クリスマスパーティは個人の家や庭、礼拝​​所、公共の屋外スペースでのみ開催可能。
・子供もガイダンスに従うこと。
・別居中の親とその子供の接触は免除される。

<70歳以上の方への注意事項>
・可能な限り、屋外で人と会うこと。
・定期的に手を洗う。
・社会的距離を確保する。
・屋内で会う場合、換気を徹底する。

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