ロシア軍によると、アゼルバイジャンの領土であるナヒチェヴァン自治共和国付近を飛行していた軍用ヘリ「Miー24」がミサイル攻撃を受け墜落、2人が死亡、1人が負傷したという。
アゼルバイジャンの外務省はMiー24を誤って撃墜したと認め、クレムリンに謝罪した。
ナゴルノ・カラバフをめぐるアゼルバイジャンとアルメニアの争いは、戦闘の真っただ中にある。
ロシアはアルメニアに軍事基地を保有しているが、アゼルバイジャンとも強い関係を構築している。
ナヒチェヴァン自治共和国およびその周辺でナゴルノ・カラバフに関連する戦闘は発生していない。(紛争地との距離:約70km)
アゼルバイジャンの外務省は、ヘリコプターが暗い時間帯に低高度を飛行していたため、マンパッドのミサイルで撃墜したと述べた。
アゼルバイジャンの外務省:
「これまで同地域でロシア空軍のヘリコプターは目撃されていなかった」
アゼルバイジャン政府は死亡した2人の家族に哀悼の意を表し、補償金を支払うと申し出た。
9日、ナゴルノ・カラバフを保持するために戦っているアルメニア人は、戦略的に重要な町、シュシャをアゼルバイジャン軍に占領されたと認めた。
ナゴルノ・カラバフについて知っておくべきこと
・2020年11月8日、アゼルバイジャン軍がナゴルノ・カラバフの戦略的に重要な町、シュシャをアルメニア軍から奪取。
・2020年11月、中東の過激派勢力2,000人が紛争に加わったと伝えられている。アルメニアはアゼルバイジャンの同盟国、トルコが関与したと非難。
・2020年10月28日、アゼルバイジャンのバルダ県への空爆(クラスター爆弾)で民間人21人が死亡。
・2020年10月25日、アメリカの仲介による停戦合意が破綻。戦闘再開。
・2020年10月25日、アメリカの仲介でアルメニアとアゼルバイジャンが停戦に合意。
・ロシアのプーチン大統領によると、9月末からの戦闘で少なくとも5,000人が死亡。.
・2020年10月17日。10月9日の停戦合意は破綻し、民間人13人が死亡、40人以上が負傷した。
・約4,400平方キロメートルの山岳地帯。
・キリスト教のアルメニア人とイスラム教徒のトルコ人が生活していた。
・ソビエト連邦時代、ナゴルノ・カラバフはアゼルバイジャンの自治区に加えられた。
・公式にはアゼルバイジャンの領土と認められているが、人口の大部分はアルメニア人で構成されている。
・現在、ナゴルノ・カラバフは分離主義勢力(自称当局)に占領されている。
・ナゴルノ・カラバフの大統領(自称)はアライク・ハルチュニヤン。
・自称当局は、アルメニアを含む全ての国連加盟国に認められていない。
・1988年から1994年の紛争で約3万人が死亡、推定100万人が避難を余儀なくされた。
・1994年の停戦合意後も膠着状態は続いていた。
・アルメニアは分離主義勢力(自称当局)を認めていない。
・アゼルバイジャンは「分離主義勢力=アルメニア軍」と認識している。
・トルコはアゼルバイジャンを積極的に支援している。
・ロシアはアルメニアに軍事基地を持っている。