◎東部ウマ脳炎(EEE)はこのウイルスを持つ蚊に刺されたヒトの約5%が発症。発症後の致死率は30%にのぼり、50歳以上や15歳未満の発症リスクが高い。
米ニューヨーク州アルスター郡(Getty Images)

ニューヨーク州で約10年ぶりに「東部ウマ脳炎(EEE)」の感染者が確認された。同州保健局が20日、明らかにした。

それによると、感染者が確認されたのは同州アルスター郡。患者は入院中とのこと。

EEEはこのウイルスを持つ蚊に刺されたヒトの約5%が発症。発症後の致死率は30%にのぼり、50歳以上や15歳未満の発症リスクが高い。ヒトからヒトへは感染しない。

州当局は声明で、「感染経路などを調査中であり、州内でEEEの感染者が確認されたのは2015年以来である」と述べた。

疾病対策センター(CDC)によると、EEEに有効なワクチンは開発されておらず、蚊に刺されないようにすることが大切だという。

アルスター郡では先月、EEEに感染した馬が確認されていた。馬からヒトに感染することもない。

CDCによると、今年全米で確認されたEEE感染者は11人。ほとんどの症例が東部またはメキシコ湾沿いの州で報告されている。

マサチューセッツ州が4人、ニューハンプシャー州で2人、ニュージャージー、ロードアイランド、バーモント、ウィスコンシン、そしてニューヨークがそれぞれ1人となっている。

2003~23年の間に全米で確認されたEEE感染者は196人。そのうち176人が入院、79人が死亡している。

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