エナジードリンクが子どもに及ぼす危険性、医師が警告、知っておくべき注意点
医師らは、大学や人気選手を通じた広告によって、子どもがエナジードリンクをスポーツドリンクと同じようなものと誤認する恐れがあるとして、契約の停止や若者向けマーケティングの見直しを求めている。
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子どもや10代の若者による「エナジードリンク」の摂取について、米国の医師らが改めて警鐘を鳴らしている。エナジードリンクには大量のカフェインや刺激性成分が含まれ、過剰摂取によって心拍数の上昇、不整脈、高血圧、睡眠障害、脱水、けいれんなどを引き起こす可能性があるためだ。まれではあるものの、重症化して死亡に至った例もある。
今回、医師らの懸念を強めるきっかけとなったのが、米大学スポーツ界でのエナジードリンク企業によるスポンサー活動だ。モンスターエナジーは大学スポーツのビッグ12カンファレンスと提携し、フットボールやバスケットボールのユニホーム、競技場、デジタルメディアなどにブランドを展開する契約を結んだ。
医師らは、大学や人気選手を通じた広告によって、子どもがエナジードリンクをスポーツドリンクと同じようなものと誤認する恐れがあるとして、契約の停止や若者向けマーケティングの見直しを求めている。
エナジードリンクの問題はカフェインの量にある。専門家によると、製品によって1回分のカフェイン量は80~300ミリグラムに達する。一般的なコーヒーは約80~100ミリグラム、清涼飲料水では50ミリグラム以下のものもある。米国小児科学会(AAP)は12~18歳について、1日100ミリグラムを超えないよう推奨し、より年少の子どもについてはカフェインを避けるよう勧めている。
カフェインは心拍数を高め、神経系を刺激する。健康な子どもでも大量に摂取すれば問題が起こる可能性があり、高血圧などの持病がある子どもは特に注意が必要だ。さらに、エナジードリンクだけでなく、コーヒー、カフェイン入りの清涼飲料水などを同じ日に飲めば、本人が意識しないまま総摂取量が増える。
2017年には、米サウスカロライナ州で16歳の少年が死亡した。当局によると、少年はその日にマウンテンデューとマクドナルドのラテを飲んだ後、エナジードリンクを摂取し、不整脈を起こした。もともと心臓疾患は確認されておらず、家族はエナジードリンクが命に関わる可能性を理解していなかったと振り返っている。
一方、業界側は安全対策を進めていると主張する。米国飲料協会は加盟企業がカフェイン量を表示し、子ども向けではないとの注意書きを商品に掲載していると説明している。モンスターも、エナジードリンクは世界で長年販売されており、多数の商品が安全に消費されてきたと主張している。
重要なのは、エナジードリンクとスポーツドリンクを同じものとして扱わないことだ。スポーツドリンクは運動によって失われた水分や電解質などを補う目的で使われる一方、エナジードリンクはカフェインなどの刺激成分による覚醒や活力を売りにしている。米疾病対策センター(CDC)も、学校や家庭で両者の違いと過剰なカフェイン摂取の危険性を教える必要があるとしている。
家庭では、子どもが何を飲んでいるのかを把握し、商品名だけでなくカフェイン量を確認することが重要となる。医師らは、保護者自身がエナジードリンクを日常的に飲む姿を子どもに見せないことや、定期健診の際に飲料習慣について小児科医へ相談することも勧めている。若者にとって「エネルギー補給」のイメージが先行しやすい商品だからこそ、家庭や学校が具体的なリスクを伝えることが求められている。
