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コラム:参政党は次の国政選挙でも議席を伸ばすか

参政党は2025年参院選での成功という実績があり、衆院選において一定の議席増加が予測されているものの、全国的支持率の低さや競合政党との競争、選挙制度上の制約など複数の課題を抱えている。
参政党の神谷 宗幣代表(Getty Images)
現状(2026年1月時点)

2026年1月時点の日本政治は、高市内閣が発足し、今後の衆議院解散・総選挙時期が最大の焦点となっている。高市政権は高い内閣支持率を背景に安定した政権運営を続けている一方で、野党勢力や新興政党の動向が注目されている。参政党は2025年の参議院選挙で大躍進したものの、直近の一般的な政党支持率調査では低水準にとどまっているとのデータも存在する。


参政党とは

参政党は2020年に設立された政治勢力で、従来の政治に対する不満や閉塞感を背景に急速に支持を集めてきた。公式の理念は、「既存政党による政治の限界に対し、日本の未来を自らの手で切り開く」というものであり、党員・支持者による自主的な運動が特徴である。

党代表は神谷宗幣氏であり、政策的には「日本ファースト」「伝統的価値観の重視」「強い国家」「国民の生活安全の確保」などを掲げ、いくつかの論者はこれを「右派ポピュリズム」と評価している。国際的な報道では、反移民や排外主義的要素が支持基盤に浸透しているとの分析もある。


次の国政選挙において議席を大幅に伸ばす可能性は極めて高い

参政党が次の国政選挙、すなわち衆議院議員総選挙において議席を大幅に伸ばす可能性があるかどうかを検証するにあたり、以下の要素を重層的に分析する。


直近の選挙結果と2026年の予測

2025年参議院選挙の成功

まず、参政党は2025年7月に行われた参議院選挙で目覚ましい躍進を遂げた。参政党は改選前の1議席から選挙区7、全国比例7の合計14議席を獲得し、大きく議席を伸ばした。

この結果は、主要政党による与野党の争いが激化する中で、既成政党に対する失望や新興勢力への期待が有権者に強まったことの表れと評価されている。

2026年の衆院選時期と勢力図

2026年は高市首相の解散判断が焦点となっており、総選挙がいつ実施されるかが不透明だが、一部の専門家の間では2026年6月頃が本命との見方も出ている。

総選挙での情勢予測は政党別にかなり分かれるものの、参政党については一定の議席増加予測が出ている。文春オンラインが伝えた分析では、参政党の議席は現有の3議席(衆院現職)から約6倍増の19議席になる可能性があると予測されている。


2025年参院選での「大躍進」という実績

既成政党に対する危機感の表れ

2025年参院選において、与党である自民・公明両党が需要低下する一方、参政党をはじめとする新興勢力が支持を集めたことは、既成政党に対する不信感が一定程度高まっていたことを意味している。特に物価高騰、外交安全保障への不安、社会構造の変化などが有権者の投票行動に影響した。

有権者動向の分析

出口調査などのデータでは、ソーシャルメディアや動画サイトなどの情報源を通じて投票行動を決定した層の間で、参政党の支持が比較的高かったとの指摘もある。これは若年層やネット中心の有権者に特に影響力があった可能性を示唆している。


支持率の維持と拡大

一般的な政党支持率調査

一方で、テレビ朝日の調査などでは、2025年時点の政党支持率として参政党は0.9%と低水準にとどまっている。この数値は他党と比較して非常に低く、全国的な支持基盤の広さが課題であることを示している。

調査間のギャップ

しかし、他の情報ソースやネット上の複数の民間調査では、参政党が一部世論調査で野党勢力内で上位に位置づけられたという報告もある。これは調査対象や方法による差異、あるいは支持が潜在的に存在する可能性を示している。


政党支持率の上昇

サンセイトウの支持率については、ある世論調査で野党内で3位に位置していたという報道もある。これは参院選直前の調査で、参政党が6.9%の支持率を獲得し、党派としての支持を伸ばしたことを示すデータである。

この数値は全国的な政治支持率ではないものの、選挙における有権者の投票行動に一定の影響を与えた可能性を示唆している。


保守層の受け皿としての役割

参政党は保守的な政策立案を強調し、既存の保守層から一定の支持を取り込んでいるという分析もある。高市政権が掲げる政策と重なる部分もある一方で、参政党独自の価値観や訴えによって新しい支持層を形成しているとの評価も存在する。

既存保守政党との差別化

ただし、保守層の支持をめぐっては、高市政権の存在が大きな競合要素となる可能性がある。高市政権は保守的な政策を掲げることで、参政党が狙う層の一部を吸収する可能性が指摘されている。


次期衆院選(2026年1月解散説)の予測

解散時期の不確実性

2026年1月に解散する可能性がメディアで取り沙汰されているが、確定した情報は存在しない。解散が早まった場合、参政党にとっては選挙準備期間の短縮となり、組織基盤が未成熟のまま戦わざるを得ないリスクがある。

議席6倍増の予測

一部分析機関やメディアでは、参政党が衆院選で衆議院議員を現在の3から最大で19程度まで増加させる可能性があるとした予測が存在する。これは選挙区や比例区の展望を加味したものである。


候補者擁立と地方議会での地盤固め

参政党は参院選での成功を背景に地方議会にも議席を増やしており、全国的なネットワーク拡大に成功しているとのデータもある。自治体議員の増加は、将来の選挙戦略における基盤強化や候補者育成に寄与する可能性がある。


懸念点

高市政権との差別化

上述のように、参政党と高市政権の政策には重なる部分があり、特に保守層を巡る支持の取り合いが懸念される。この観点から、参政党は独自性をどれだけ明確に打ち出せるかが今後の鍵となる。

選挙区での戦い

小選挙区制は大政党に有利に働く傾向があり、野党が分裂する場合、参政党単独での当選は容易でないとの見方もある。この点は衆院選での戦略策定における重要な課題である。

支持率の低水準

全国的な支持率が低い点も無視できない。参政党が大幅な議席増を実現するためには、全国的な認知度と支持の拡大が不可欠である。


今後の展望

参政党は、参院選における大躍進という歴史的な実績を有し、一定の勢いを維持している。一方で、全国的な支持率は依然として低水準にあるとの調査結果があり、支持基盤の拡大を如何に実現するかが今後の課題である。

衆院選においては、高市政権や既存大政党との政治力学が重要となり、単独で大幅な議席増を達成するには克服すべき多くの障壁が存在する。しかし複数の予測では中小政党としては異例の伸長が見込まれており、選挙戦略の巧拙によっては躍進の可能性も否定できない。


まとめ

本稿では、参政党が次の国政選挙において議席を大幅に伸ばす可能性について、直近の選挙結果、支持率動向、高市政権との関係、各種予測を踏まえて分析した。参政党は2025年参院選での成功という実績があり、衆院選において一定の議席増加が予測されているものの、全国的支持率の低さや競合政党との競争、選挙制度上の制約など複数の課題を抱えている。従って、次の衆議院選挙で参政党が議席を大幅に伸ばす可能性は中程度からやや高いが、確定的ではないとの結論に至る。


参考・引用リスト

  • 2026年日本政治と衆院解散判断の焦点(nippon.com)

  • 神谷宗幣・参政党代表インタビュー(文藝春秋PLUS)

  • 「参政党」参院選での躍進と次の選挙展望(東洋経済オンライン)

  • 参政党の支持率上昇(The Japan Times)

  • テレビ朝日「報道ステーション」世論調査(2025年)

  • 参政党・組織と政策の概要(参政党公式)

  • Nippon.comによる参政党の地方組織分析

  • 文春オンラインによる衆院選議席予測分析


以下では、参政党が抱える問題、SNS戦略、連立入りの可能性、そして各種世論調査の最新統計を詳細に解説する。


参政党が抱える問題

1. 支持基盤の弱さと全国的認知の限界

参政党は参議院選挙で大躍進したものの、全国的な世論調査では依然として支持が限定的という結果もある。例えば毎日新聞の世論調査では、参政党に「期待できる」と答えた割合は19%に留まり、「期待できない」が46%と大きく上回っている。このように、支持者以外には懐疑的な見方も根強い。

他の調査では、参政党の支持率が単独で報じられる例はあるものの、全体としては主要政党と比べると低水準にある調査も散見される(例:NHKや他世論調査の支持率データでは1~5%程度)という結果が存在する。

2. イデオロギーの極端性と社会的反発

国際報道などによると、参政党の一部主張、特に「外国人制限」や「排外的政策」は国内外の批判を招いている。特定テーマが一部の有権者に支持される一方で、他の層において強い反発を生む可能性がある。国際メディアは参政党を「極右」や「強い排外主義的要素を含む」と評しており、これは支持拡大の制約となり得る。

3. 組織基盤の未成熟

参政党は比較的新しい政党であり、組織基盤や党内部の運営制度が成熟していないとの指摘がある。代表選の実施や党内規約の整備が進められているが、こうした体制整備が党勢拡大に間に合うかは不透明である。


SNS戦略

参政党が躍進した大きな要因として、SNS(ソーシャルメディア)の積極的活用が挙げられる。

1. 発信量と戦術設計

ネット選挙が「フェーズ2」に移行したとの政治分析において、SNSと動画プラットフォームの影響力が大幅に増大していると指摘されている。このような環境において、参政党は大量の発信を行い、他党と比べてもオンラインでの露出を高めたとの評価がある。

2. インフルエンサー・短尺動画・双方向性

参政党は政治系YouTuberやX(旧Twitter)の有力アカウントと連携し、短尺動画を主体とした「感情に訴える」コンテンツを発信してきた。フォロワーとの双方向性あるコミュニケーションを重視し、コメントへのリアクションやライブ配信も活用して支持者との距離を縮めているという評価がある。

3. ソーシャルメディアのインパクト

一部報道によると、SNS中心の選挙運動は2013年のネット選挙解禁以来、有権者の意思形成に大きく影響を与えているとの認識が広がっており、参政党はこれを効果的に利用したとされる。


連立入りの可能性

1. 現実的な連立シナリオ

現在の政治状況では、与党(自民党・維新)が衆参で過半数割れに陥る可能性が取り沙汰されており、政権運営には他党の支援を求める必要性が浮上している。実際に2025年の参院選後、自民・公明連立が過半数を失った。

しかし、参政党自身は歴史的に「与党連立」について明言を避ける姿勢を示してきた。2025年報道によると、神谷代表は連立や与党入りを直ちには目指しておらず、まず議員数を大幅に増やすことに重きを置く考えを示しているという。

2. 現実的制約

一般に、極端な政策や保守強硬姿勢を理由に、既存の大政党が参政党と政策的に連立することには障壁があると指摘されている。主要政党同士でも政策調整や組閣内のポスト配分を巡る調整は難しく、参政党の政策が与党主流派と一致しない場合、連立は非現実的となる可能性もある。


各種世論調査の最新統計

以下は2024年〜2025年にかけて報告された世論調査の重要データである。

1. 支持率統計
  • ある調査では、参政党が「最も期待できる政党」の上位3位に入り、約10.1%の支持を示す結果となった。これは国民民主党や自民党と肩を並べる数値である。

  • JNN系では、参政党支持率が一時10.2%という高水準に達したとの報告もある(同時期に自民党支持が20.4%、立憲民主党6.9%など)。

  • 一方で、他の世論調査では参政党支持が3.1%に留まるとの結果もあり、調査方法や時期、サンプルにより大きなバラつきがみられる。

2. 世代別支持傾向

比例区投票先調査では、30代・40代で参政党支持が最多という分析もあり、特定世代で高い人気があることが示された。

3. 有権者の期待と評価

別の世論調査では、「参政党に期待できる」と答えた有権者は約19%にとどまり、「期待できない」が46%と大きく上回った。この結果は、支持は一定あるものの、つながりに弱さも示している。


総合評価

以上の追記分析から、参政党は若年層を中心にSNS戦略を駆使して支持を拡大し、特定の世代では競争力を高めている一方で、全国的な認知や期待度には依然として差異がある。また政策の極端性や与党との政策乖離があるため、連立入りには現実的な制約が存在する。

SNS戦略は同党の存在感を強化する上で機能しているが、ネット空間外の有権者への浸透やマスメディア戦略の強化が課題である。今後の世論調査でも支持率の変動が注目される。

参政党が次期衆議院選挙で議席を大幅に伸ばすかどうかは、これら多面的な要素の相互作用によって左右されるものと結論付けられる。

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