トリニダード・トバゴ、非常事態令を終了、大量拘束に批判も、治安改善で通常体制へ
非常事態は2024年12月に導入され、その後複数回延長された。
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カリブ海の島国トリニダード・トバゴ政府が17日、非常事態令を終了した。政府は非常事態宣言の原因となった警察や政府関係者への脅威が大幅に減少したと説明している。一方、非常事態下で多数の市民が拘束されたことをめぐり、弁護士や人権団体からは権利侵害を指摘する声が上がっている。
非常事態は2024年12月に導入され、その後複数回延長された。直近では2026年3月に延長され、政府による治安上の特別権限が維持されていた。パサードビセッサー(Kamla Persad-Bissessar)首相によると、直近の延長後だけで5800人以上が逮捕され、このうち2250人は現在も起訴されていない。
背景には深刻な犯罪情勢がある。人口約140万人の同国では2024年に殺人事件が624件に達し、過去最多を記録した。2025年には369件に減少し、2026年も9月時点で255件と、前年同期の268件を下回っている。政府はこうした治安状況の改善を非常事態終了の理由の一つとしている。
しかし、特別権限による拘束をめぐっては批判が強まっている。人権団体は拘束された人々の一部について、政府を提訴する可能性があるとし、米州人権委員会に同国の人権状況を調査するよう求めている。
団体は拘束者が目隠しや手錠をされた状態で移送され、弁護士との面会にも武装した職員が立ち会っていたと主張している。
野党も非常事態令について、犯罪対策や摘発に効果があったことを示す明確な証拠がないと批判している。一方、政府は非常事態によって生じた法的問題について、司法の判断に委ねる姿勢を示している。
