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ハイチのギャング、政治・経済勢力との関係浮上、総選挙を前に国連報告

94ページに及ぶ報告書は2025年10月から2026年7月までの状況を調査したもので、ギャングが単なる犯罪集団ではなく、政治的利益や経済的利権をめぐる勢力と結び付いて活動している実態を指摘している。
2026年9月29日/ハイチ、首都ポルトープランス、トラック運転手とやり取りする警察官(AP通信)

カリブ海の島国ハイチで10年以上ぶりとなる総選挙を前に、国内の武装ギャングと政治・経済関係者との結び付きの実態を明らかにした国連専門家の報告書が公表された。94ページに及ぶ報告書は2025年10月から2026年7月までの状況を調査したもので、ギャングが単なる犯罪集団ではなく、政治的利益や経済的利権をめぐる勢力と結び付いて活動している実態を指摘している。

報告書によると、2023年に結成され、首都ポルトープランスなどで勢力を拡大した武装ギャング連合「ヴィヴ・アンサム(Viv Ansanm)」では、内部対立が激化している。連合の分裂によって各ギャング指導者が独自に政治勢力との関係を構築する動きが強まり、住民の殺害や拉致、性的暴行、失踪につながる危険が高まっているという。

特に総選挙が近づく中、ギャングが支配地域や有権者への影響力を政治家に提供し、その見返りとして保護や資金、政治的利益を得る構図が強まる可能性がある。報告書は、ギャング指導者だけを標的にしても、背後で資金や武器を供給する政治家、企業関係者、治安当局者らのネットワークを断たなければ問題は解決しないと警告している。

報告書は複数の有力政治家についても具体的に言及した。アントワーヌ(Alfrédo Junior Antoine)元議員は若者が主導するギャングを政治目的で支援し、武器や弾薬、資金を提供したと指摘された。同氏は疑惑を否定している。また、別の元上院議員についても犯罪組織を支援したと指摘されたが、本人は「根拠がない」と反論している。

選挙区として重要なアルティボニット県南部では3月以降、ギャングによる組織的な暴力が過去にない規模で発生している。元上院議員らが過去にギャングを利用してきたことが暴力を助長したとされ、選挙を前に対立候補への威嚇や有権者の動員に武装勢力が利用される可能性も指摘されている。

さらに、警察内部にもギャングへ武器や情報を提供する腐敗した職員がいるとされる。子どものギャングへの勧誘や性的暴力も拡大しており、住民が自警団に頼る動きも強まっている。

治安当局が一部地域を奪還する成果も出ているが、その支配回復は脆弱で、主要道路の一部は依然としてギャングの支配下にある。

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