◎シェインバウム氏は62歳。メキシコシティの前市長、任期は2030年までの6年。
メキシコ初の女性大統領、シェインバウム(Claudia Sheinbaum)氏が1日、宣誓した。
シェインバウム氏は首都メキシコシティの国会で行われた就任式でオブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領の後を引き継いだ。
シェインバウム氏は62歳。メキシコシティの前市長、任期は2030年までの6年。メキシコは大統領の再選を禁じている。
与党・国家再生運動(MORENA)の支持者たちが「よっ、大統領!」「メキシコ万歳!」と唱和するなか、シェインバウム氏は就任宣誓を行った。「今こそ変革の時、今こそ女性の時代、新時代がやってきたのです...」
MORENAは下院で過半数、上院では3分の2以上の議席を保持している。
シェインバウム氏は複数の問題が山積する中、海外の投資家を安心させるために、「メキシコの民主主義は不変であり、これからも投資を推進する政策を追求する」と誓った。
シェインバウム氏はオブラドール氏が土壇場で打ち出したいくつかの問題に対処する必要がある。
その中でも先月の憲法改正は物議を醸し、投資家の不安をあおった。「すべての裁判官を国民投票で選出する」のである。
この憲法改正により、法学部の学位と数年間の弁護士経験があれば、ほぼ誰でも裁判官になる権利を得ることができる。
一部の専門家は経験の浅い政治的に偏った裁判官を生む可能性があると警告している。
米国はこの憲法改正に懸念を示し、オブラドール氏の怒りを買った「内政干渉です!」
シェインバウム氏は世界最大の貿易相手国である米国の次期大統領が誰になるか注視している。
来月後半にはシェインバウム政権初の予算案が公表される。人気の高い福祉政策や厳しい犯罪撲滅イニシアチブを維持しながら、拡大する財政赤字を削減するという公約を実行に移せるかどうかに注目が集まっている。