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メキシコ大統領、麻薬カルテル取り締まりにおける「圧倒的な成果」を強調

トランプ氏は先週、ベネズエラでの軍事作戦に続き、メキシコで麻薬カルテルを標的とする軍事行動を開始する可能性に言及し、「(米軍が)今後はメキシコの地を標的にする」と述べた。
メキシコのシェインバウム大統領(Getty Images/AFP通信)

メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は16日、麻薬カルテルへの取り締まりと北方への移民抑制に関する政府の取り組みが「説得力のある成果」を上げていると強調した。これはトランプ(Donald Trump)米大統領がメキシコ国内の治安悪化を理由に軍事介入をほのめかす発言をしたことへの対応として発表されたものである。

トランプ氏は先週、ベネズエラでの軍事作戦に続き、メキシコで麻薬カルテルを標的とする軍事行動を開始する可能性に言及し、「(米軍が)今後はメキシコの地を標的にする」と述べた。この発言はメキシコ国内で強い反発を招き、主権侵害の懸念が高まっていた。

シェインバウム氏は定例会見で、メキシコ政府がカルテル対策で大きな進展を遂げていると述べた。具体的には殺人発生率の大幅な低下や、国境でのフェンタニル(合成麻薬)などの密輸摘発量の減少、さらに北へ向かう移民の減少などを成果として挙げた。これらの改善は米国との共同の取り組みによるものであるとし、「非常に説得力のある結果が出ている」と語った。

またシェインバウム氏は、メキシコ国内の安全対策だけでは不十分であり、米側にも役割があるとの見解を示した。米国内での武器密輸の問題や、国内での薬物消費の深刻さがメキシコのカルテル暴力を助長しているとして、米側にも公衆衛生的な観点から対応する必要があると述べた。教育キャンペーンの強化など、消費抑制策の重要性を指摘した。

トランプ政権との外交関係については、ルビオ(Maro Rubio)米国務長官とデラフエンテ(Juan Ramón de la Fuente)外相が電話会談を行い、共有する脅威への対応を強化する必要性で一致したとする共同声明が発表されている。シェインバウム氏はこの会談にも言及し、両国の協力関係を強調した。

シェインバウム氏はさらに、トランプ氏との電話会談でも、メキシコへの軍事介入は不要だとの立場を改めて伝えたと明かした。またメキシコは主権国家であり、治安問題は国内の取り組みと米国との協力で十分に対応できるとの姿勢を強調した。

メキシコ政府は近年、カルテル対策として軍や連邦警察を動員し、主要な薬物密輸ルートの摘発や麻薬製造拠点の破壊などを進めてきた。これらの成果は国内の治安改善につながっているとされるが、依然としてカルテル組織の影響力は根強く、米国との国境地域を中心に暴力事件や密輸は続いている。シェインバウム政権は今後も法執行機関の強化と国際協力の推進を掲げ、治安の更なる改善を目指す方針である。

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