◎1月6日、中米ハイチの首都ポルトープランスでジャーナリスト2人がギャングに殺害された。
2021年10月22日/ハイチ、首都ポルトープランスのラサリーネ地区、ギャンググループ「G9&Family」の構成員(Matias Delacroix/AP通信)

米主要メディアによると、中米ハイチの首都ポルトープランスでジャーナリスト2人がギャングに殺害されたという。

2人のハイチ人ジャーナリストはギャングの管理下に置かれた地域で取材活動を行っていたと伝えられている。

CNNニュースによると、2人は火刑に処されたという。

ロイター通信は匿名の情報筋のコメントを引用し、「3人目のジャーナリストは何とか逃げだすことができた」と報じた。

2人の雇用主は地元ラジオ局の取材に対し、「ポルトープランスで取材活動を行っていたジャーナリストは1月6日に野蛮な方法で殺された」と述べた。

ハイチの治安は昨年7月のジョブネル・モイーズ大統領暗殺事件と8月に発生したM7.2の大地震の影響で急速に悪化し、ギャングの台頭と進行中の燃料危機は混乱に拍車をかけた。政府はモイーズ大統領の暗殺に関与したとされる民兵を追跡しているが、事件の全容はまだ解明されていない。

地元メディアによると、国内の主要な燃料ターミナルは地元のギャングに占領されており、政府と警察は対応に苦慮しているという。

さらに、武装勢力と思われる過激派は1月1日にアリエル・アンリ首相を含む政府関係者を襲撃し、1人を射殺した。アンリ首相にケガはなかった。

アンリ首相は事件後、過激派と複数の誘拐事件に関与したとされるギャングを取り締まると誓ったが、警察はギャングの勢いに圧倒されており、厳しい戦いを強いられている。

当局は昨年3月に発生した警察官襲撃事件(4人死亡)後にも取り締まりを強化すると約束したが、作戦の効果は限定的だった。

CNNニュースによると、ギャングはポルトープランス南部で凶行に及んだという。この地域を支配するギャングは、地域の支配権をかけて別のギャングと争っていると伝えられている。

警察は捜査を開始しているが、どのギャングが事件に関与したかは明らかにされていない。地元メディアによると、2人はギャングのリーダーに接触を試みた可能性があるという。

ハイチ東部のクロワ・デ・プーケ地区を支配するギャング「400マウォゾ」は昨年10月、米国の宣教師団体を誘拐し、身代金を要求した。

2021年7月8日/ハイチ、首都ポルトープランスの警察庁舎、ジョブネル・モイーズ大統領の暗殺に関与したとされる傭兵たち(Jean Marc Hervé Abélard/AP通信)
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