◎3月末以降に逮捕されたギャングまたはギャングと疑われる市民は5万6000人を超え、そのうち約5万人が起訴されている。
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エルサルバドル政府は2日、国内で活動するギャングを掃討する作戦の一環として、ギャングの構成員の墓を破壊し始めた。
首都サンサルバドルに隣接するサンタテクラの市長は2日、市営墓地のギャングの墓約80基を取り壊し、ギャング関連の落書きを消したとSNSに投稿した。
市長は構成員の墓がハンマーで破壊される写真を投稿し、「この国にギャングは必要ない」と書き込んだ。「政府の使命はギャングを掃討し、痕跡を消し去り、市民に安全を実感してもらうことです...」
エルサルバドル政府は3月下旬に非常事態を宣言し、ギャングの取り締まりを続けている。
ブケレ(Nayib Bukele)大統領はギャング関連の殺人事件が多発したことを受け、軍と警察の権限を強化し、刑法を大きく改正した。
3月末以降に逮捕されたギャングまたはギャングと疑われる市民は5万6000人を超え、そのうち約5万人が起訴されている。また人権団体などによると、拘留中の人権侵害は数千件に達し、少なくとも80人が刑務所で死亡したという。
当局は3月以来、全国でギャングの落書きを消してきたが、墓を破壊することはなかった。
当局によると、サンタテクラは長い間、マラ・サルバトルチャ(通称MS-13)と呼ばれる中米最大のギャングの拠点になっていたという。
エルサルバドルのギャングは7万人以上と推定されている。MS-13やバリオ18などのギャングは長い間、郊外の町や集落を支配し、殺しやゆすりを平然と行ってきた。
サンタテクラの墓地で親戚の墓に花を手向けた男性はAP通信の取材に対し「町が平和になってうれしい」と語った。
この男性はギャングを「テロリスト」と呼び、「痕跡を消し去るべきだ」と述べた。「この国にテロリストの居場所はありません...」
連邦警察は2日、「サンタテクラの墓地で新たなギャング墓石が見つかったため、ハンマーで破壊した」と公式ツイッターに投稿した。
また連邦警察は、「西部サンタアナの住民からM-13に関連する墓石があるという報告を受けたため、機動隊を現地に派遣しハンマーでたたき壊した」と報告した。
最新の世論調査によると、多くの人権団体から批判が集まっているにもかかわらず、国民の大多数がギャング掃討作戦を支持しているという。
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