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南スーダン大統領、副大統領を突然解任、理由不明、緊張高まる

南スーダンでは国軍とマシャール副大統領を支持する勢力による小競り合いが続いており、内戦が再燃するという懸念が高まっている。
2016年4月29日/南スーダン、首都ジュバ、キール大統領(右)とマシャール副大統領(Jason Patinkin/AP通信)

南スーダンのキール(Salva Kiir)大統領が後継者候補とみられていたボル(Benjamin Bol)副大統領を解任した。国営メディアが12日に報じた。理由は明らかになっていない。

国営テレビは12日夜、キール氏がボル氏を解任する大統領令に署名したと報じた。

ボル氏はキール氏のビジネスパートナーであり、米国から汚職で制裁を受けている。

今回の解任により、首都ジュバでの緊張が再燃すると見られている。

キール氏は先月、軍司令官を突然解任し、3カ月前に自身が解任した前任者を復帰させていた。

南スーダンでは国軍とマシャール(Riek Machar)副大統領を支持する勢力による小競り合いが続いており、内戦が再燃するという懸念が高まっている。

ジュバでは9月から国家反逆罪などの罪に問われているマシャール氏らの裁判が続いている。

一部の専門家はマシャール派とキール派の緊張が急速に高まり、内戦状態に陥る可能性が高まっていると警告している。

3月初旬、北東部で国軍とマシャール派の民兵が衝突。国軍はこの攻撃により撤退を余儀なくされた。

キール氏はこれに激怒し、マシャール派の閣僚を含む複数の幹部を逮捕。3月末にはマシャール氏も逮捕した。

マシャール氏を含む高官数人は現在、自宅軟禁下に置かれている。マシャール氏の支持者の中には弾圧を恐れ、国外に逃亡した者もいる。

キール氏は9月、刑事告発を理由にマチャール氏の副大統領職を停止した。

南スーダンは2011年に独立。2年後の2013年、キール氏に忠実な組織がマシャール氏の支持勢力に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。その犠牲者は40万人以上と推定されている。

現地メディアによると、12日早朝に突然ボル氏の警護要員が削減されたという。ジュバではその後、ボル氏が解任されるのではないかという噂が広まった。

ボル氏の事務所はこの噂を否定していた。

キール氏の大統領令には、ボル氏の軍階級が二等兵に降格されたことも明記されている。

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