◎ルワンダ大虐殺は多数派のフツ族武装勢力が少数派のツチ族および彼らを守ろうとした穏健派のフツ族を虐殺したものであり、わずか3ヶ月間で80万人以上が殺害された。
ルワンダ、フツ族武装勢力に殺害されたツチ族の市民(Getty Images)

国際刑事裁判所(ICC)の運営機関IRMCTは25日、1994年のルワンダ大虐殺でツチ族の市民2000人以上が虐殺された事件を主導したとされる元警察官を南アフリカで逮捕したと発表した。

それによると、IRMCTと南ア警察の合同チームはケープタウンの東方約50kmに位置する集落のブドウ園でカイシェマ(Fulgence Kayishema)容疑者を逮捕したという。

南ア警察は声明で「容疑者は偽名を使っていた」と述べている。

それによると、カイシェマ容疑者は2001年にジェノサイド(大量虐殺)などの罪で起訴・国際指名手配されて以来、モザンビークやエスワティニなど、アフリカの数カ国を経由して南アに入ったという。

米政府はカイシェマ容疑者の逮捕につながる情報に500万ドルの報奨金をかけていた。

ルワンダ大虐殺は多数派のフツ族武装勢力が少数派のツチ族および彼らを守ろうとした穏健派のフツ族を虐殺したものであり、わずか3ヶ月間で80万人以上が殺害された。

カイシェマ容疑者はルワンダICCでジェノサイド、ジェノサイドへの加担、ジェノサイドへの共謀、人道に対する罪などで起訴された。

ICCによると、カイシェマ容疑者はジェノサイドが始まった1994年4月15日にカトリック教会で2000人以上のツチ族市民を生き埋めにするなどして殺害したという。

当時、警視の階級にあったカイシェマ容疑者は大虐殺の計画と実行に直接関与し、ガソリンを使って教会に閉じ込めた人々を焼き殺そうとした。

その後、カイシェマ容疑者らはブルドーザーを使って生き延びた一部の人々ごと教会を破壊。幼い子供を含む老若男女を撲殺したり、生き埋めにしたりした。

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