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コンゴ共和国大統領選、サスヌゲソ氏(82歳)の5選確定、憲法裁が承認


今回の選挙には6人の候補が出馬したが、有権者の支持はごくわずかにとどまった。
コンゴ共和国のサスヌゲソ大統領(ロイター通信)

アフリカ中部・コンゴ共和国で行われた大統領選をめぐり、憲法裁判所は28日、現職のサスヌゲソ(Denis Sassou Nguesso、82歳)大統領の当選を正式に承認し、同氏の5選が確定した。発表によると、サスヌゲソ氏は得票率94.9%を獲得、他のよく知られていない候補を圧倒した。

今回の選挙には6人の候補が出馬したが、有権者の支持はごくわずかにとどまった。暫定結果に異議を唱えた候補の1人が選挙無効を求めて提訴していたが、憲法裁はこれを退け、最終結果を確定させた。

サスヌゲソ氏は82歳で、1979年のクーデターで政権を掌握して以降、1990年代の一時期を除き長期にわたり統治を続けてきた。1997年には内戦を経て再び政権に復帰し、通算の在任期間は40年以上に及ぶ。今回の当選により、同氏はアフリカでも有数の長期政権指導者の一人となる。

選挙戦では現職と他のよく知られていない候補との間に大きな格差があったとされる。サスヌゲソ氏は全国を遊説したほぼ唯一の候補で、首都ブラザビルでは同氏の肖像が街中に掲げられるなど、圧倒的な存在感を示した。一方、主要野党の一部は選挙の公正性に疑問があるとして候補の擁立を見送りボイコットを宣言、政治的競争の公平性をめぐる批判が続いている。

こうした背景には2015年の憲法改正がある。同改正により大統領の年齢制限や任期制限が撤廃され、サスヌゲソ氏の再出馬が可能となった。今回の選挙もその延長線上に位置づけられ、権力の長期集中に対する懸念が国内外で指摘されている。

経済面では、同国は豊富な石油資源を持ちながらも課題を抱える。政府債務は国内総生産(GDP)の94%に達し、若年層の失業率も高い。人口約570万人のうち半数以上が極度の貧困状態にあり、政治の長期安定と引き換えに生活改善が進んでいないとの不満も根強い。

今回の選挙結果について政府側は正当性を強調しているが、野党や市民の間では不透明な選挙運営への批判が残る。高齢指導者による長期統治が続く中、今後は後継問題や政治体制の変化が大きな焦点となる見通しである。

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