◎イスラム国西アフリカ州(ISWAP)の戦闘員は集落の住民に税金を支払うよう命じ、拒否されたため、見せしめとして17人を処刑した。
イスラム国(ISIS)系組織のひとつである「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」がナイジェリア北東部ヨベ州郊外の集落を襲撃し、17人を殺害した。現地メディアが10月31日に報じた。
それによると、ISWAPの戦闘員は集落の住民に税金を支払うよう命じ、拒否されたため、見せしめとして17人を処刑したという。
AFP通信は目撃者の話しとして、「テロリストは31日の20時頃に集落を襲撃した」と伝えている。
目撃者によると、ISWAPの戦闘員は逃げようとした住民少なくとも17人をその場で射殺したという。
ISWAPは住民に家畜税を納めるよう命じたとされる。
民兵や武装勢力の支配下にあるナイジェリアの一部地域ではこのような税金を納めるよう求められることが多々ある。
ISWAPは北東部ボルノ州に拠点を置く過激派のひとつ。主に北部地域で活動している。
ヨベ州はボルノ州に隣接し、数えきれないほど過激派の攻撃を受けてきた。
ボルノ州に拠点を置く同国最大の過激派ボコ・ハラムもヨベ州で複数の誘拐事件に関与したとされる。
ボコ・ハラムと国軍は戦争状態にあり、その一派であるISWAPも各地で攻勢を強めているようだ。
ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、戦闘員の数は数万人と推定されている。
2009年以降の国軍と過激派による紛争で死亡した市民は少なくとも4万人。約200万人が避難生活を余儀なくされている。