◎過激派は軍事基地や刑務所に収容されている仲間の解放を目指している。
ナイジェリア軍は31日、西部の軍事基地に攻撃を仕掛けてきたイスラム過激派を撃退し、8人を殺害、3人を拘束したと明らかにした。
この軍事基地はベナン国境に近いナイジャ州にあり、過激派の戦闘員約1700人が収容されている。AFP通信によると、攻撃を仕掛けてきたのはイスラム国(ISIS)グループの戦闘員とみられる。
AFPは軍当局者の話を引用し、「テロリストは聖戦士を開放するために攻撃を仕掛けた」と報じている。
当局者によると、過激派は30日の深夜に攻撃を仕掛けたものの、空軍の航空支援に圧倒され、8人が死亡、3人が投降したという。
軍は今のところ公式声明を発表していない。
当局者はAFPに、「基地はテロリストが攻撃を仕掛けてくることを察知していた」と説明したが、詳細は明らかにしなかった。
過激派は軍事基地や刑務所に収容されている仲間の解放を目指している。
首都アブジャの近郊クジェにある刑務所は7月に過激派の攻撃を受け、受刑者数百人の脱走を許した。
地元メディアによると、今回攻撃を受けたナイジャ州の基地はイスラム過激派組織ボコ・ハラムなどの戦闘員を裁く裁判所として使用されてきたという。
一方、米国とイギリスは先週、アブジャでテロ攻撃のリスクが高まっているとして、外交官の家族にアブジャを離れるよう命じた。
連邦警察は現在、アブジャの警備を強化している。
過激派はアブジャに近い中部コギ州やナイジャ州など、拠点の北東部地域から遠く離れた場所で活動することが多くなってきた。
ボコ・ハラムやその他の武装勢力による暴力は10年以上続き、これまでに約4万人が死亡、200万人が避難民になったと推定されている。