◎警察は死傷者の数を公表していない。
モザンビークの首都マプトで大統領選の結果に抗議するデモが暴動に発展し、治安部隊との衝突で少なくとも3人が死亡した。地元当局が8日、明らかにした。
それによると、7日午後に暴徒化したデモ隊と治安部隊が衝突したという。
マプトの基幹病院は8日の声明で、「このデモに参加した66人が負傷し、手当てを受けている」と明らかにした。
先月初めに行われた大統領選は与党・モザンビーク解放戦線(FRELIMO)のシャポ(Daniel Chapo)氏が得票率70%で勝利。野党は不正があったとして抗議デモを行うよう呼びかけている。
一方、選挙で2位となったモンドラーネ(Venancio Mondlane)氏は国外に逃亡したと伝えられている。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは今週、10月下旬にデモが始まって以来、少なくとも20人が死亡、数百人が逮捕されたと報告していた。
警察は死傷者の数を公表していない。
野党・モザンビーク民族抵抗運動(RENAMO)などがデモを主導している。
暴徒化したデモ隊は店舗を略奪し、車に火を放つなどして政府に抗議。治安部隊は政府庁舎が集まる中心部に続く道路を封鎖し、暴徒に催涙ガスとゴム弾を撃ち込んだ。
その後、陸軍が投入され、暴徒は撤退した。
憲法評議会は今週初め、選挙管理委員会に対し、大統領選、議会選、地方議会選における投票数の不一致について説明するよう命じた。
現職のニュシ(Filipe Nyusi)大統領は野党との対話に前向きであると強調。抗議デモが同国の経済に深刻な影響を与えていると警告を発している。
FRELIMOは独立時に政権を握り、その後、RENAMOと15年にわたると血生臭い内戦を戦った。RENAMOは後に野党となり、今回の選挙にも候補を擁立した。
シャポ氏は来年1月に就任する予定だ。