◎レソトは南アフリカのドラケンスバーグ山脈に囲まれた人口約210万人の内陸国である。
レソト王国の選挙管理委員会が10日、先週末に行われた議会選の結果を公表した。
それによると、新興政党「繁栄のための革命(Revolution for Prosperity、RP)」が120議席中56議席を獲得し、第1党に躍進したという。
レソトは南アフリカのドラケンスバーグ山脈に囲まれた人口約210万人の内陸国である。首都マセルではRPの勝利を祝うイベントが開催された。
RPは7カ月前に誕生した新興政党。変化を求める若い有権者の支持を集めたとみられる。
RPを率いる実業家のマテカネ(Sam Matekan)氏は単独過半数を目指していたが、61議席にはあと5議席届かなかった。
マテカネ氏は風土病と呼ばれている貧困、高い失業率、犯罪からレソトを救うためにはRPが単独で議会を率いる必要があると有権者に呼びかけていた。
マテカネ氏はダイヤモンド鉱山、道路、ダム工事など、建設と輸送で財を成した実業家である。
地元メディアはマテカネ氏が連立パートナーを探していると報じた。
一方、与党「全バソト会議」は小選挙区で1議席も獲得できず惨敗。比例区で何とか8議席確保した。同党は前回2017年の選挙で53議席を獲得し、連立政権を樹立した。
レソト経済の基盤は農業、畜産業、小規模な工業である。世界銀行によると、国際貧困ライン以下での生活を余儀なくされている人は人口の約36%。GDPはこの10年、停滞している。