コートジボワール政府、余剰カカオの買い取りを約束、価格低迷続く
コートジボワールは世界最大のカカオ生産国であるが、近年の国際市場での価格低迷により売れ残り在庫が増加し、農家の収入や資金繰りに深刻な影響が出ている。
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コートジボワール政府は3日、農家や協同組合の懸念を受けて、カカオ在庫の買い取り支援策を継続すると表明した。コートジボワールは世界最大のカカオ生産国であるが、近年の国際市場での価格低迷により売れ残り在庫が増加し、農家の収入や資金繰りに深刻な影響が出ている。政府は2026年1月末に開始したプログラムで、最大10万トンの余剰カカオを1キログラム当たり2800CFAフラン(約800円)の保証価格で購入する計画としていたが、収穫時期が例年より早まったことで買い取りが中断されるのではないかとの不安が広がっていた。
首都アビジャンの農業者団体は3日、農家や協同組合の代表者に対して、政府からプログラム継続の保証を得ており、1月15日と16日にコーヒー・カカオ評議会(CCC)が明記した在庫は全て買い取られると述べた。これまでに約2万3000トンが買い取られ、残りも保証価格で引き続き購入されるという。
しかし、カカオ農家の間では将来の価格設定に対する不安が強まっている。政府と規制当局は買い取り価格2800CFAフランから、次の中間収穫期(ミッドクロップ)では1キログラム当たり800〜1000CFAフランに引き下げる案を検討していると報じられていた。これが実施されれば農家の収入は大幅に減少する。これを受け、西部地域の農家や協同組合はストライキや抗議行動を示唆し、地域の行政機関前にカカオを積んだトラックを並べる構えを見せているという。
協同組合はまた、CCCによる行政手続きの遅れを批判し、協同組合が政府側にカカオを届けるための船荷証券(B/L)の承認が拒否されていると述べている。この手続きの停滞が農家と買い取り業者の間の物流を妨げ、さらに不満を高めているとの指摘がある。
コートジボワールは世界のカカオ生産量の大部分を占める国の一つであり、カカオ産業は同国の輸出収入と農村経済にとって極めて重要である。国際価格が急落した背景には、チョコレート製造業者による需要減退や供給過剰の見通し、天候条件の改善による生産増加があるとされる。また、コートジボワールとガーナの両国は固定価格制度を採用し、この制度が国際市場価格との乖離を生み出しているとの分析もある。
政府による余剰在庫の買い取りは、在庫の消化と農家への現金供給を目的としているが、価格保証政策と市場価格のバランスをどのように取るかは依然として課題である。ストの懸念が高まる中、政府と農家団体の間で合意形成が進むかどうかが今後の注目点となっている。
