◎ブルキナファソは人口約2000万人の内陸国。過去10年間、国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織による暴力に悩まされてきた。
国連は28日、西アフリカ・ブルキナファソが前例のない人道的危機に直面しており、市民少なくとも630万人が緊急の人道支援を必要としていると明らかにした。
国連のデュジャリック(Stéphane Dujarric)報道官は声明で、加盟国にさらなる資金提供を呼びかけた。
またデュジャリック氏はブルキナの現状について、「多くの女性や子供を含む630万人が前例のない危機に直面し、我々の人道支援を待っている」と訴えた。
ブルキナは人口約2000万人の内陸国。過去10年間、国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織による暴力に悩まされてきた。
昨年9月のクーデターで前軍政を追放したトラオレ(Ibrahim Traore)大尉は過激派との全面戦争を宣言している。
デュジャリック氏によると、国連はこれまでに73万人以上の市民に支援を提供したものの、これは目標値の19%に過ぎず、資金が圧倒的に不足しているという。
デュジャリック氏は「今年国連が予定している9億3500万ドルの支援計画のうち、集まった資金は17%、約1億5700万ドルにとどまっている」と述べた。
一連の紛争で死亡した民間人は数万人、国外に逃亡した人は数百万人と推定されている。
国連によると、ブルキナの国土のおよそ半分が軍政の管理下になく、過激派の支配下に置かれている。